誰かさんと誰かさんが麦畑 ドリフターズ

チュッチュチュッチュしている いいじゃないか♪

「誰かさんと誰かさんが麦畑♪」が歌い出しの『誰かさんと誰かさん』は、いかりや長介が率いるザ・ドリフターズが1970年(昭和45年)11月にリリースしたコミックソング。単に『麦畑』と呼ばれることも。

スコットランド歌曲『ライ麦畑で出会ったら(ライ麦畑を通って)』を日本語カバーした曲で、歌詞の内容はある程度原曲に近づけた内容となっている。

ザ・ドリフターズ ゴールデン☆ベスト『誰かさんと誰かさん』収録

写真:ザ・ドリフターズ ゴールデン☆ベスト『誰かさんと誰かさん』収録

ザ・ドリフターズが『誰かさんと誰かさん』を発表する以前の1930年代後半には、詩人の大木惇夫と声楽家の伊藤武雄の二人が『誰かが誰かと』という同内容のカバー曲を発表している。

『誰かが誰かと』の歌詞を見ればすぐに分かるが、ザ・ドリフターズ『誰かさんと誰かさん』は、スコットランド歌曲『ライ麦畑で出会ったら(ライ麦畑を通って)』を日本語カバーしたというよりは、この『誰かが誰かと』をアレンジして作詞したのではないかと推測される。

ちなみに、ドリフターズ『誰かさんと誰かさん』が発表された1970年(昭和45年)11月当時、志村けんはまだドリフの付き人に過ぎなかった。志村けんがドリフに加入したのは、この4年後の1974年4月。

【YouTube】ドリフターズ『誰かさんと誰かさん』

『誰かが誰かと』歌詞の比較

ザ・ドリフターズ『誰かさんと誰かさん』の原曲ともいえる『誰かが誰かと』について、比較のために一番の歌詞を次のとおり引用する。

たれかが たれかと むぎばたで
こっそり キッスした いいじゃないの
わたしには いいひと ないけれど
たれにも すかれるネ むぎばたで

<引用:『誰かが誰かと』一番の歌詞より>

詩人の大木惇夫と声楽家の伊藤武雄の二人が共作で作詞したこの歌詞は、原曲であるスコットランド歌曲『ライ麦畑で出会ったら(ライ麦畑を通って)』をある程度踏まえた内容となっている。

ドリフターズ『誰かさんと誰かさん』

ザ・ドリフターズ『誰かさんと誰かさん』一番の歌詞を見ると、上述の『誰かが誰かと』から大きな影響を受けていることが良く分かる。一番の歌詞を次のとおり引用する。

誰かさんと誰かさんが 麦畑
チュッチュチュッチュしている
いいじゃないか
僕には恋人ないけれど
いつかは誰かさんと 麦畑

<引用:ザ・ドリフターズ『誰かさんと誰かさん』一番の歌詞

作詞は、北島三郎『まつり』、細川たかし『北酒場』などの歌詞を手掛けた作詞家・小説家のなかにし礼。

上述の『誰かが誰かと』の替え歌のような内容となっており、同曲をベースとして翻案した楽曲であることが分かる。

明治唱歌『故郷の空』 と同じメロディ

明治時代の唱歌『故郷の空』は、ザ・ドリフターズ『誰かさんと誰かさん』と同じく、スコットランド歌曲『ライ麦畑で出会ったら(ライ麦畑を通って)』のメロディが用いられている。

ただ、『故郷の空』の歌詞は、故郷を離れた人物が秋の風景の中で望郷の思いを抱くという内容であり、原曲のスコットランド民謡とは内容が全く異なる。

望郷の歌である『故郷の空』を昭和初期・戦時中に歌っていた世代からは、ザ・ドリフターズのカバーに対しては少なからず違和感があったかもしれない。

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