かえるの合唱 Froschgesang

カエルの歌が聞こえてくるよ♪ 原曲は19世紀ドイツの童謡

「カエルの歌が聞こえてくるよ」の歌い出して知られる童謡『かえるの合唱』。原曲は、19世紀ドイツの童謡『Froschgesang(フロシュ・ゲサング)』。

歌うカエル

一般的に、作詞:岡本敏明、作曲:ドイツ民謡と表記されることが多い。原曲の作詞者については、ドイツ国歌やドイツの童謡『ぶんぶんぶん』、『かっこう』などで知られる19世紀ドイツの童謡作家ホフマン・フォン・ファラースレーベンであることが判明している。

原曲『Froschgesang(フロシュ・ゲサング)』のドイツ語の歌詞は後述する。日本語版については、原曲と意味はほぼ同じなので、作詞というより訳詞になるだろう。

【YouTube】かえるの合唱

『かえるの合唱』歌詞(日本語)

かえるのうたが
きこえてくるよ
クヮ クヮ クヮ クヮ
ケケケケ ケケケケ(注)
クヮクヮクヮ

注:この部分は、「ケロケロケロケロ」、「ゲゲゲゲゲゲゲゲ」、「ゲロゲロゲロゲロ」などとも歌われる。

原曲『Froschgesang』歌詞(ドイツ語)

Ganze Sommernächte lang,
hören wir den Froschgesang;
quak quak quak quak,
kä_kä_kä_kä_kä_kä_kä_kä
quak quak quak.

歌詞の意味

長い夏の夜には カエルの歌が聞こえてくる
クァック クァック クァック クァック
ケーケーケーケーケーケーケーケー
クァック クァック クァック

メロディのルーツは?

『かえるの合唱』の作詞者については明らかになったが、メロディのルーツについては未だ判明していない。

私見では、中央ヨーロッパから東ヨーロッパを中心に広まっていた民謡・フォークダンスの一部のように思われる。

バッハ、チャイコフスキー、スメタナの楽曲にも似た旋律が登場する。詳しい解説は以下のリンクを参照されたい。

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スイスの教育者ツィンメルマン博士が日本へ紹介

『かえるの合唱』原曲『Froschgesang』は、1930年にスイスの教育者ツィンメルマン博士によって日本へ伝えられた。

玉川学園(東京都町田市)でツィンメルマン博士が授業を行った際、合唱指導で使われた『かえるの合唱』原曲を聞いて、作曲家の岡本 敏明が日本語に翻訳した。

『かえるの合唱』原曲が日本へもたらされた経緯については、こちらのページ「玉川学園・岡本敏明とツィンメルマン博士」の解説を適宜参照されたい。

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