愛の喜び Plaisir d'amor

ジャン・ポール・マルティーニ作曲
(Jean Paul Egide Martini/1741-1816)

今も水は流れているのに 彼女は僕の元を去って行った・・・

 「愛の喜び  それは一瞬の輝き  愛の苦しみ  それは一生の痛み」

 愛を失った男の一生消えない心の傷を歌った18世紀のフランス歌曲「愛の喜び Plaisir d'amor」は、フランスの詩人ジャン・ピエール・クラリスJean-Pierre Claris de Florian(1755-1794)の詩に、ドイツに生まれフランスで活動した作曲家ジャン・ポール・マルティーニ(Jean Paul Egide Martini/1741-1816)が曲をつけた作品です。

 タイトルの「愛の喜び Plaisir d'amor」を見ただけでは、人を愛すること、愛されることの喜びを高らかに歌い上げる明るい内容の歌だと想像してしまいますが、実は女性に捨てられてしまった哀れな男の恨み節が込められた曲であることは意外に知られていません。

 オリジナルの歌詞の内容はともかくとして、その美しいメロディーとタイトルのテーマに惹かれた世界中のアーティストが今日までにこの曲をカバーしており、エルヴィス・プレスリー1961年の大ヒット曲「好きにならずにいられない(Can't Help Falling in Love)」もその一つとされています。ちなみにエルヴィス・プレスリーといえば、アメリカ民謡「オーラリー」をカバーして「ラブミーテンダー」をヒットさせたことでも有名です。

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Plaisir d'amour ne dure qu'un moment ;
Chagrin d'amour dure toute la vie.

愛の喜び  それは一瞬の輝き
愛の苦しみ  それは一生の痛み

J'ai tout quitte pour la belle (ou l'ingrate) Sylvie :
Elle me fuit (ou quitte), et prend un autre amant.

つれないシルビアの為に全てを捨てたのに
彼女は僕を残し 他の男の元へ行ってしまった

Plaisir d'amour ne dure qu'un moment ;
Chagrin d'amour dure toute la vie.

愛の喜び  それは一瞬の輝き
愛の苦しみ  それは一生の痛み

Tant que cette eau coulera lentement
Vers le ruisseau qui borde la prairie,

Je t'aimerai, me repetait Sylvie :
L'eau coule encore, elle a change pourtant.

「この水が草原の小川に穏やかに注ぐ限り
私は貴方を愛し続けます」
彼女は僕に言っていた
今も水は流れているのに 彼女は変わってしまった

Plaisir d'amour ne dure qu'un moment;
Chagrin d'amour dure toute la vie.

愛の喜び  それは一瞬の輝き
愛の苦しみ  それは一生の痛み

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