「出た出た月が」の歌い出しで知られる『月(つき)』は、1910(明治43)年に『尋常小学読本唱歌』に発表された文部省唱歌。
この曲と歌詞が紛らわしいのが、「月が出た出た月が出た」の歌い出しで有名な『炭坑節(たんこうぶし)』。
ちなみに、「月」をテーマや歌詞に扱った曲は、『朧月夜(おぼろづきよ)』、『うさぎ』、『証城寺の狸囃子』、ベートーヴェン ピアノソナタ「月光」、ドビュッシー「月の光」、ムーン・ライト・セレナーデ、ムーンリバーなど、古今東西時代を問わず数多く残されている。
月の直径は地球の4分の1以上あり、地球サイズの惑星をめぐる衛星としては異常ともいえる大きさである。このため、月の重力は地球に影響を及ぼし、太陽とともに潮の満ち引きを起こしている。
サンゴやウミガメ、その他の海の生物は満月の前後に産卵することが多く、人間でも同様で、満月が近くなると産婦人科の助産婦さんや看護士さんは出産ラッシュで大忙しになることがあるという。
古来から、月は人間のホルモンバランスや精神状態に影響を与えると信じられており、新月・満月には重大事故が多く、上弦下弦の半月には「うっかり事故」が起りやすいという。ある地方の警察署は月の満ち欠けと犯罪や事故の関係を統計的に調査しているとのことで、実際に満月の前後には犯罪が増加するとのデータもあるらしい。
ラテン語で月は「ルナ(LUNA)」といい、そこから派生した「ルナティック(LUNATIC)」という英単語は、「狂気の, 精神異常の;常軌を逸した」という意味として今日用いられていることからしても、昔から月が人間の精神状態に与える影響は少なからずあったようだ。
ちなみに、結婚したばかりの夫婦二人だけで出かける旅行を新婚旅行(ハネムーン)というが、このハネムーンの語源は古代の蜂蜜酒に関する文化に由来している。
古代から中世のヨーロッパにおいて、新婚直後の新婦は住居から外出せずに1ヶ月間、蜂蜜酒を作り、新郎に飲ませて子作りに励んだ。
これは蜂蜜に強壮作用があるとされたことと、ハチの多産にあやかるためではないかとされている。ここから「蜂蜜の一ヶ月」=「蜜月」(ハニームーン)という言葉が生まれたとのこと。なお、月の満ち欠けのように移ろいやすい男女の関係を皮肉った意味合いを指摘する説もあるようだが真相の程は定かではない。
出た出た 月が
まるいまるい まんまるい
盆のような 月が
隠れた 雲に
黒い黒い 真っ黒い
墨(すみ)のような 雲に
また出た 月が
まるいまるい まんまるい
盆のような 月が