蛙の笛 かえるのふえ 歌詞の意味

月夜のたんぼで鳴る笛は あれは蛙の銀の笛

『蛙の笛(かえるのふえ)』は、1946年(昭和21年)8月にNHKラジオ放送で発表された日本の童謡。作詞:斎藤信夫、作曲:海沼 實

歌詞では、カエルの鳴き声が「コロロ コロロ」と表現され、月夜のたんぼで鳴る笛は、あれは蛙の銀の笛だよと優しく語り掛ける内容となっている。

写真:月夜のたんぼ(出典:ブログ「佐渡の四季」)

カエルの鳴き声を楽器に例えるとしたら、ラテン音楽で用いられるギロ(グィロ)や、洗濯板のようなギザギザのウォッシュボードなどを思い浮かべるが、それを「銀の笛」と表現できる豊かな感性が素晴らしい作品だ。

なお、ギロ(グィロ)についてはカエルとの関連もある(後述する)。

【試聴】 歌唱・ 川田正子『蛙の笛』

月夜と銀について

童謡『蛙の笛』の歌詞では、「月夜のたんぼ」と「銀の笛」のように、「月夜」と「銀」が一つの情景の中に同時に盛り込まれているが、これは決して偶然ではない。

文学作品では「月夜」と「銀」が関連づけられて用いられることがよくあり、1918年発表の童謡『かなりや』では、歌詞の最後で「象牙の船に 銀の櫂 月夜の海に浮かべれば 忘れた唄を思い出す」と、月夜と銀が同じ場面に同時に描写されている。

1920年の童謡『浜千鳥(はまちどり)』でも、歌詞に「青い月夜の浜辺には 親を探して鳴く鳥が 銀のつばさの浜千鳥」のように、月夜と銀がセットで織り込まれている。

月と銀の関係については、おそらくギリシャ神話あたりまでルーツを辿ることが出来そうだ。ご興味のある方はさらに調べてみると何か面白い発見があるかもしれない。

ギロ(グィロ)とカエル

ギロ(グィロ/guiro)は、ヒョウタンや木材をくりぬき外側にギザギザの刻みを入れ、棒でこすったり叩いたりして演奏する打楽器。おもにラテン音楽で用いられる。

ギロ(グィロ)という名前の響きからして、カエルの「ゲロゲロ」や「ゲコゲコ」に近いものを感じる。

実際、カエルの形をしたギロ(と同じ仕組みの楽器)が日本で販売されている。

写真:カエル型のギロ - 大 ブラウン(出典:ティラキタ)

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