
伝説の「森のくまさん」の作詞を手がけた馬場祥弘(ばば よしひろ)氏は、1944年大阪府に生まれ、関西学院大学卒業は上京して広告代理店に勤務し、コマーシャルフィルムのディレクターとして活躍しました。退社後は放送作家、DJ、コンサート・プランナー、作詞家など多才ぶりを発揮し、現在は主に作家として活動されています。
架空の歴史シミュレーション小説を得意分野としているようで、「激闘!旭光の連合艦隊」、「超釈三国志 大地の覇王」、「異変戦国志〈1〉信長脱出」、「超ハイテク戦艦「大和」復活す」など、100冊近い歴史空想シリーズが出版されています。
社団法人日本音楽著作権協会(JASRAC)のデータベースで彼の著作を検索してみると、「森のくまさん」以外には「俺等の恋」、「親がめソング」、「ケメコの歌」、「男と女のテーマ」など、あまり聞いたことがない曲や歌詞がいくつか確認できます。「ケメコの歌」、「親がめソング」、「男と女のテーマ」は作詞のみならず作曲もされていたようで、ソングライターとしての一面も垣間見ることができました。ちなみに「おお牧場はみどり」、「喜びの歌(ベートーベン交響曲第九番ニ短調作品125「合唱」)」なども登録されていましたが、今日我々がよく知っている歌詞とは異なる作品のようです。
馬場祥弘氏は、学生時代から芸名「小森豪人(こもりごうじん)」としても作詞作曲・執筆活動を行っており、今日までに推理小説やクイズ本など多数の著作を残しています。JASRACのデータベースで検索すると28件の著作が確認できましたが、どれもあまり知られていない曲ばかりで、「森のくまさん」ほどにヒットした曲はなかったようです。
現在馬場氏は本名である「馬場祥弘」と「小森豪人」の両方の著作者名を使い分けていて、推理小説・クイズ系の書籍には「小森豪人」の名前を使い、架空歴史戦記系の書籍には「馬場祥弘」の名前を使っているようです(右写真:小森豪人著「なぞなぞチャンピオン爆笑1000問」)。
前のページでも少し触れたとおり、馬場氏による日本語版の歌詞のストーリーが若干不自然なのは、アメリカ版のオリジナルの歌詞に込められたアメリカンジョーク的な要素を、字数制限のある日本語の歌詞の中で(あえて)説明しきらなかったことが大きな原因の一つだと考えられますが、それではそのアメリカ版「森のくまさん」の歌詞とはどのような内容なのでしょうか?次のページに続きます。