
アメリカ民謡「森のくまさん」は、NHK「みんなのうた」で1972年8月に初回放送され、日本でも広く知られることとなりました。
日本語の歌詞では原曲の内容が多少アレンジされており、お嬢さんが落した白い貝殻の小さなイヤリングを拾って届けてくれる心優しいくまさんが描かれています。
何と最後には一緒に歌い出してしまうところは皆さんもご存知のとおりです(右図:絵本作家大西ひろみ先生特別書き下ろし作品「森のくまさん」)。
原曲のアメリカ民謡「The Other Day, I Met a Bear/The Bear Song」では、日本語版と同じように、人間と出くわしたクマが親切にも逃げることを薦めてくれます。
原曲に登場するクマは人間が銃を持っていないことに気が付くと、「君さあ、銃を持ってないみたいだけど、僕これから君を襲うから早く逃げた方がいいよ」 と獲物に気を使ってくれるのです。何ともアメリカンジョーク的なユーモアが感じられます。
慌てて逃げ出した人間は、道の先の木の枝に飛びつこうとするのですが、何と3メートル以上もの高さ。果たして人間の運命やいかに?!
様々な民謡・童謡の謎・歴史・ルーツに迫る「ドナドナ研究室」の「No.013 森のくまさん」では、アメリカ民謡「森のくまさん」の日本語版の歌詞の謎、作詞者の謎、原曲の謎等をテーマとして一歩進んだエピソードをご紹介しています。
アメリカで広まっている替え歌の全訳付き歌詞や誕生の歴史など、今まであまり触れられてこなかった意外な事実にメスを入れた禁断のリポート「ドナドナ研究室No.013 森のくまさん」公開中です。
<注:様々な歌詞が存在する。以下はあくまでも一例>
The other day, I met a bear,
A great big bear, A way up there.
He looked at me, I looked at him,
He sized up me, I sized up him.
ある日クマと出くわした
かなりデカい熊に 道の途中で
クマは僕を見て 僕も熊を見た
クマは僕を見定めて 僕も熊を見定めた

He says to me, "Why don't you run?"
"'Cause I can see, you have no gun."
I say to him, "That's a good idea."
"Now let's get going, get me out of here!"
クマは言った 「逃げなくて大丈夫?」
「だって君は銃を持っていないみたいだから」
僕はクマに言った 「そりゃいい考えだ」
「それじゃ早速逃げるとしよう」
I began to run, away from there,
But right behind me was that bear.
And on the path ahead of me,
I saw a tree, Oh glory be.
僕は走って逃げ出した
でもすぐ後ろにはあのクマが
道の先には木があった ありがたい

The lowest branch was ten feet up,
I'd have to jump and trust to luck.
And so I jumped into the air,
But that branch away up there.
低い枝でも3メートル
運にまかせて大ジャンプ
体は宙を舞ったけど
あの枝まではとどかない

Now don't you fret, and don't you frown,
I caught that branch on the way back down.
That's all there is, there ain't no more,
Unless I meet that bear once more
心配しないで 機嫌を悪くしないで
倒れかけながらも なんとか枝をつかめたんだ
僕の話はこれでおしまい これ以上は何もないよ
またどこかであのクマに出くわさない限りね
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