万霊節 リヒャルト・シュトラウス

11月2日 良い香りのモクセイソウを飾り 再び愛を語ろう

『万霊節』(ばんれいせつ)は、ドイツの作曲家リヒャルト・シュトラウスが1885年に作曲したドイツ歌曲(作品10-8)。原題は『Allerseelen』(アラーゼーレン)。

カトリックでは、毎年11月2日は「死者の日(万霊節)」とされ、日本のお盆やお彼岸のようにお墓参りを行う。歌曲の歌詞の内容もこの行事を題材としている。

「死者の日(万霊節)」は、ドイツ語では「Allerseelen(アラーゼーレン)」と表記され、「Aller」は「すべての」、「seele(ゼーレ)」は「魂、霊魂」を意味する。エヴァンゲリオンのゼーレもこのドイツ語が語源・由来だろう。

ちなみに、全ての死者の魂のために祈りを捧げるというカトリックの信仰は、流れ星に3回願い事をする由来にもつながっている。

ハロウィンにも関連?!

「死者の日(万霊節)」の前日である11月1日は「諸聖人の日」とされ、ドイツ語では「Allerheiligen」(アラーハイリゲン)と表記される。

「諸聖人の日」は英語では「All Saints' Day」や「オール・ハロウズ(All Hallows)」、「ハロウマス(Hallowmas)」とも呼ばれ、その前日である10月30日のハロウィンの語源になっている。

【試聴】 Barbara Bonney; "Allerseelen"

【試聴】Elly Ameling - Allerseelen

歌詞の意味・和訳

Stell auf den Tisch
die duftenden Reseden,
Die letzten roten Astern trag herbei,
Und laß uns wieder
von der Liebe reden,
Wie einst im Mai.

良い香りのモクセイソウを
テーブルの上に飾り
新しい赤いエゾギクを
こちらへ運ぼう
そして再び愛を語ろう
かつての五月のように

Gib mir die Hand,
daß ich sie heimlich drücke
Und wenn man's sieht,
mir ist es einerlei,
Gib mir nur einen
deiner süßen Blicke,
Wie einst im Mai.

僕に手を差し出して
ひそかに手を握らせて
人に見られても構わない
貴方の可愛い眼差しが欲しい
かつての五月のように

Es blüht und duftet heut
auf jedem Grabe,
Ein Tag im Jahr
ist ja den Toten frei,
Komm an mein Herz,
daß ich dich wieder habe,
Wie einst im Mai.

今日はどのお墓にも
良い香りの花々
1年に1度の
死者が自由になる日
僕の胸においで
また貴方と居たい
かつての五月のように

モクセイソウ

モクセイソウは、ヨーロッパや西アジアなどに分布するアブラナ目の植物。花はモクセイのような芳香があるためこの名が付いた。

モクセイソウ

写真:キバナモクセイソウ(出典:Wikipedia)

エゾギク(アスター)

エゾギク(アスター)は、キク科の園芸植物。花は赤・白・ピンク・藍色などあり、一重咲きや八重咲きなど花の形も様々。

赤いエゾギク アスター

写真:赤いエゾギク(出典:Wikipedia)

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