流れ星に3回願い事 由来・ルーツは?

キリスト教(カトリック)における古い信仰に由来?

流れ星が消えないうちに3回願い事をするとその願いが叶うという俗信があるが、その由来・起源は一体何から来ているのだろうか?

まだ確定的な答えは出ていないと思われるが、筆者の私見では、キリスト教(カトリック)におけるいくつかの古い信仰がベースになっているのではないかと推測される。

夜空に願い事をする女性

流れ星への願い事とキリスト教には一体どのような関係があるのだろうか?3回という数字のルーツはどこにあるのだろうか?一つずつ考察してみたい。

流れ星への願い事とキリスト教

流れ星

まずは、流れ星への願い事とキリスト教との関係について、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)ジョン・G・バーク名誉教授の書籍「Cosmic Debris: Meteorites in History」から、該当する記述を次のとおり引用する。

Some scholars speculate that this belief originated at a time when people thought that the gods occasionally opened the dome of heaven to see what was occurring on Earth, thereby releasing a star. If one made a wish while there was still light and before the doors slammed shut, the gods would hear the wish and see to it that it was fulfilled.

<引用元:Cosmic Debris: Meteorites in History 著者: John G. Burke>

<大意>
神が天国のドームを開けて地上の世界を見守る際、流れ星が流れる。星が光っているうちに、天国のドームが閉まる前に願い事をすれば、神が願い事を聞いて叶えてくれる。

ただしここでは、流れ星は天国のドームが開いた瞬間を知らせるサインの役割を果たしているにすぎず、あくまでも願い事は天国の神へ向けて発せられていることに注意が必要である。

とはいえ、タイミング的には流れ星が光っている間に願い事をするので、流れ星そのものに願い事をするのと見た目は変わらないことから、この解説は、現代における「流れ星への願い事」のルーツ・起源(の候補の一つ)として十分に説得力がある。

旧約聖書「天地創造」との親和性

ちなみに、「天国のドーム(the dome of heaven)」という表現は、旧約聖書『創世記』の第1章「天地創造」との親和性が高い。

神はまた言われた、「水の間におおぞらがあって、水と水とを分けよ」。

そのようになった。神はおおぞらを造って、おおぞらの下の水とおおぞらの上の水とを分けられた。

神はそのおおぞらを天と名づけられた。夕となり、また朝となった。第二日である。

<引用:旧約聖書『創世記』第1章6-8 より>

聖書の宇宙論(Biblical cosmology)においては、神が創造した「天」は広大なドーム状と考えられており、英語では「firmament(ファーマメント)」と呼ばれている。

これは上述の「天国のドーム(the dome of heaven)」に対応するもので、神が地上の出来事を照覧する際、天のドームが開いて流れ星が流れると考えられていた。

3回のルーツについて

天の川と親子

次に、流れ星に向かって何かを語り掛けることと、キリスト教(カトリック)の信仰との関係について、ジョン・G・バーク名誉教授の書籍「Cosmic Debris: Meteorites in History」から、該当する記述を次のとおり引用する。

In a number of Roman Catholic communities, shooting stars are identified with human souls, either expiating their sins in purgatory or wandering about the world. <中略>
A more general opinion in France and Catholic Germany is that a shooting star is a suffering soul entreating prayers from those who see it. If one recites "Rest in peace" three times before the meteor is extinguished, the soul will be delivered from purgatory,"

<引用元:Cosmic Debris: Meteorites in History 著者: John G. Burke>

<大意>
いくつかのローマカトリック教会のコミュニティでは、流れ星は霊魂であるとされ、煉獄(れんごく)で罪を償っているか、この世をさまよっていると考えられている。

フランスやドイツ(カトリック)では、流れ星が消える前に3回「Rest in peace(安らかにお眠りください)」と唱えると、霊魂が煉獄から抜け出すことができると信じられた。

ここで3回唱えられているのは「願い事」ではないが、「流れ星が消える前に3回唱える」という点は共通しており、これが現代における「流れ星に3回願い事」のルーツ・起源の有力候補の一つであると考えられる。

ちなみに「煉獄(れんごく)/Purgatory(パーガトリー)」とは、カトリック教会の教義で、天国には行けなかったが地獄にも墜ちなかった人の行く中間的な清めの期間のこと。

カトリック信者は、煉獄の霊魂のために祈り、死者のための施しを行うよう教会から勧められており、流れ星が流れたときに3回祈りを捧げるのもこうした信仰に基づいている。

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