「スペイン組曲」より カタルーニャ
Cataluna - Suite espanola, op.47

アルベニスがスペイン各地を放浪していた頃の情景

『スペイン組曲( Suite espanola)』(作品47)は、アルベニス作曲による1886年の作品。

アルベニスがスペイン各地(およびキューバ)を彼が放浪していたころの情景が印象的に曲に込められている。

スペイン・カタルーニャ州バルセロナにあるサグラダ・ファミリア教会

グラナダ、カタルーニャ、セビーリャ、カディス、アストゥーリアス、アラゴン、アスティーリャ、キューバの8曲から構成されている。

なお、有名な『タンゴ』は、1890年頃に作曲された別の小曲集組曲「エスパーニャ(スペイン)」(作品165)の一曲。

日本の童謡『黄金虫 こがねむし』とそっくり?

ちなみにこの曲は、日本の童謡『黄金虫(こがねむし)』のメロディと比較的よく似ている。日本人なら思わず「黄金虫は金持ちだ」と口ずさんでしまうのも無理はないだろう。

【YouTube】スペイン組曲 カタルーニャ

【YouTube】黄金虫(こがねむし)

ブラームスやドヴォルザークも「こがねむし~♪」

「スペイン組曲」以外にも、日本の童謡『黄金虫 こがねむし』によく似たメロディを見つけ出すことができる。有名な2曲をご紹介。

ブラームス『4つの厳粛な歌』

ヨハネス・ブラームスによる晩年の歌曲。第1曲の冒頭からいきなり、「こがねむしーはー金持ちだー♪」が登場する。情熱的な「スペイン組曲」に比べてこちらは厳か。

ドヴォルザーク 交響曲第8番

第4楽章では、トルコ軍楽(メフテル)のリズムに乗せて、「こがねむしー♪」のフレーズが登場する。

是非とも「そっくりメロディ研究室」へ!

クラシック音楽と日本の童謡・民謡の偶然の一致については、こちらの特集ページ「元ネタ・原曲・似てる曲 そっくりメロディ研究室」で有名どころは一通りまとめているので、是非ともお立ち寄りいただきたい。

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