ぎっちょんちょん 歌詞の意味

お座敷歌として三味線で演奏される明治初期の流行歌

高い山から谷底見れば」が歌い出しの『ぎっちょんちょん』は、明治初期に流行した俗謡・端唄・お座敷歌

江戸時代に流行していた『ビヤボン節』が原曲のようで、「ビヤボン」が「ぎっちょんちょん」に差し替えられてリメイクされたとのこと。

富士山

このお座敷歌における「ぎっちょんちょん」は、歌詞の合間に差し込まれる意味のない合いの手・囃子詞(はやしことば)として使われている。

ちなみに、大正時代の流行歌『東京節(パイノパイノパイ)』では、冒頭の歌詞で「ぎっちょんちょん」というフレーズが使われているが、これもお座敷歌『ぎっちょんちょん』から転用されたものと考えられる。

また、現代でもまれに使われる慣用句「ところがぎっちょん」の「ぎっちょん」についても、『ぎっちょんちょん』の「ぎっちょん」から影響を受けていると推測される。

【試聴】ぎっちょんちょん

【試聴】 ぎっちょんちょん/土取利行(唄・三味線・太鼓)

歌詞の一例

高い山から 谷底見れば
ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん
瓜や茄子(なすび)の 花盛り 

オヤマカ ドッコイ
ドッコイ ドッコイ ヨーイヤナ
ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん

お前ひとりと 定めておいて
ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん
浮気ゃ その日の出来心

オヤマカ ドッコイ
ドッコイ ドッコイ ヨーイヤナ
ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん

丸い玉子も 切りよで 四角
ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん
物も言いよで 角が立つ

オヤマカ ドッコイ
ドッコイ ドッコイ ヨーイヤナ
ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん

あの娘 良い娘だ ぼたもち顔で
ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん
黄粉(きなこ)つけたら なお良かろ

オヤマカ ドッコイ
ドッコイ ドッコイ ヨーイヤナ
ぎっちょんちょん ぎっちょんちょん

高い山から谷底見れば

高い山から谷底見れば」というフレーズは、この『ぎっちょんちょん』以外にも様々な俗謡に使われている。

そのルーツについては、こちらのページ「高い山から谷底見れば 歌詞の意味・由来」で解説している。

伊勢音頭の歌詞にも

「あの娘 良い娘だ ぼたもち顔で」の歌詞については、『伊勢音頭(いせおんど)』の歌詞としても歌われることがある。

おそらく『ぎっちょんちょん』の歌詞は、江戸時代当時流行していた都々逸(どどいつ)を歌詞に取り入れ、「ビヤボン」という擬音語を囃子詞(はやしことば)に使ってお座敷歌に仕立てたものではないかと推測される。

上述のとおり、「ビヤボン」という擬音は明治初期に「ぎっちょんちょん」に差し替えられて歌われている。

ビヤボンとは?

『ぎっちょんちょん』の元歌とされる『ビヤボン節』の「ビヤボン」とは、口琴(こうきん)と呼ばれる楽器のこと。英語では「jew's harp ジューズ・ハープ」と呼ばれる。

口琴は、口に加えて振動を起こし、口腔で共鳴させて音を出す。世界中に同様の楽器が存在する。下写真は金属製の口琴の一例(出典:Wikipedia)

口琴

日本では江戸時代に大流行し、金属が「びよーん」「ぼよーん」と振動して音を出すことから、「ビヤボン」、「琵琶笛(びやぼん、びわぼん)」などと呼ばれた。

この「ビヤボン」という擬音はお座敷歌の囃子詞(はやしことば)に取り入れられ、『ぎっちょんちょん』の元歌として流行したと考えられる。

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