

『きつねがガチョウを盗んだ/Fuchs, Du Hast Die Gans Gestohlen』は、古いドイツ民謡。
日本では、「こぎつねコンコン山の中♪」の歌いだしで知られる文部省唱歌「こぎつね」として定着している。
この文部省唱歌では、草の実をつぶしてお化粧をしたり、もみじのかんざしをつけたりと、可愛らしいきつねの様子が描写されている。
これに対して、原曲のドイツ語の歌詞では、ガチョウをきつねに盗まれた飼い主がキツネに向けてちょっと過激なセリフをぶつけている様子が描かれている。
<上写真:雪に寝る赤キツネ(by Shiretoko-Shari Tourist Association)>
ドイツ民謡『こぎつね』のメロディについては、チェコの音楽家スメタナ作曲による交響詩『わが祖国』第2曲『モルダウ』や、イスラエル国歌『Hatikvah ハティクヴァ(希望)』との類似性が指摘されることがある。
写真:スメタナ作曲『モルダウ』のモチーフとなったヴルタヴァ(モルダウ)川
いずれの曲も、そのルーツ・起源は16世紀イタリアの楽曲『La Mantovana ラ・マントヴァーナ』とされており、同曲は長い年月を経てヨーロッパ各地に広まり、それぞれの国の民謡として定着したと考えられている。
一例をあげると、同曲がチェコ民謡となって定着した楽曲『Kocka leze dirou(穴から猫が)』などは、隣国ドイツの民謡『こぎつね』と全体的な曲調がとてもよく似ており、2曲が何らかの関係にあるのは想像に難くない。
この『La Mantovana ラ・マントヴァーナ』については、イスラエル国歌の解説ページでも言及しているので、ご興味のある方は是非ご参照いただきたい。
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【試聴】 こぎつねFuchs, du hast die Gans gestohlen,
|: Gib sie wieder her, :|
|: Sonst wird dich der Jäger holen
Mit dem Schießgewehr. :|
ガチョウを返すんだ ガチョウを返すんだ
さもないと猟銃で撃たれる羽目になるぞ?

Seine große, lange Flinte
|: Schießt auf dich den Schrot, :|
|: Daß dich färbt die rote Tinte
Und dann bist du tot. :|
大きくて長い鉄砲で お前に向かって散弾を撃ったら
お前は真っ赤に染まり やがてお前は死ぬだろう

Liebes Füchslein laß dir raten
|: Sei doch nur kein Dieb :|
|: Nimm, du brauchst nicht Gänsebraten,
Mit der Maus vorlieb. :|
かわいいキツネよ 忠告しておくよ
頼むから泥棒にならないでおくれ
お前はガチョウのローストを食べる必要はない
ねずみで我慢しなさい
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