オーヴェルニュの歌 バイレロ 歌詞の意味

フランスの作曲家ジョゼフ・カントルーブが描く故郷の情景

『オーヴェルニュの歌』(Chants d'Auvergne)は、フランスの作曲家ジョゼフ・カントルーブ(Joseph Canteloube/1879–1957)が1923年から1930年にかけて作曲した管弦楽伴奏の歌曲集(ソプラノ向け)。

カントルーブの故郷オーヴェルニュ地方の民謡に基づいている。第1集の第2曲目『バイレロ Baïlèro』が特に有名で、単独での演奏機会が圧倒的に多い。

「バイレロ」とは、羊飼いが遠くの人に呼び掛けるための掛け声。スイスのヨーデルと同じ。同曲の歌詞では、村娘が川の向こう側にいる羊飼いの男に呼びかけるために歌っている。

バイレロの舞台 オーヴェルニュの風景

写真:バイレロの舞台 カンタル県ヴィック=シュル=セール地方(出典:Wikipedia)

歌詞は、フランス南部やスペインのカタルーニャ州などで使われる「オック語(l'occitan/ lenga d'òc)が用いられている。

オック語は、ラテン語の口語である俗ラテン語に起源をもつ「ロマンス語(ロマン語)」の仲間とされる。

【YouTube】 Chants' d'Auvergne: Baïlèro

【YouTube】 "Bailero" - Sung by Netania Davrath

『バイレロ』歌詞の意味・和訳

オーヴェルニュのセール川

Pastré, dè dèlaï l’aïo,
a gaïré dé boun tèn,
dio lou baïlèro lèrô,
lèrô, lèrô, lèrô, baïlèrô, lô!

È n’aï pa gaïré, è dio, tu,
baïlèro lèrô.
Lèrô, lèrô, lèrô, lèrô, baïlèrô, lô!

羊飼いさん 川の向こうの
君は楽しい時間を過ごしてないでしょ?

ああ、そうなのさ。君もかい?

Pastré, lou prat faï flour,
li cal gorda toun troupèl,
dio lou baïlèro lèrô,
lèrô, lèrô, lèrô, baïlèrô, lô!

L’erb’ es pu fin’ ol prat d’oïçi,
baïlèro lèrô.
Lèrô, lèrô, lèrô, lèrô, baïlèrô, lô!

羊飼いさん 牧草地が花盛りよ
こっちで羊を飼うべきよ

こっちの牧草地の草の方が立派だよ

Pastré, couçi foraï,
èn obal io lou bèl rîou,
dio lou baïlèro lèrô,
lèrô, lèrô, lèrô, baïlèrô, lô!

Espèromè, té baô çirca,
baïlèro lèrô.
Lèrô, lèrô, lèrô, lèrô, baïlèrô, lô!

羊飼いさん どうやったら
小川を越えて そっちへ行ける?

待ってて そっちへ迎えに行くよ

<写真:民謡の舞台ヴィックを流れるセール川(出典:Wikipedia)>

歌詞の補足

歌詞は、男女が交互に会話する問答歌のような内容。上述のとおり、村娘が川の向こう側にいる羊飼いの男に呼びかけている(NHK名曲アルバムの解説と同解釈)。

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