アメリカ国歌

アメリカ合衆国/The United States of America

アメリカ国歌『星条旗』(The Star-Spangled Banner/スター・スパングルド・バナー)の歌詞は、1812年に勃発した米英戦争における史実が元になっている。

米英戦争において優勢にあったイギリス軍は、首都ワシントンD.C.を陥落させ、さらにイギリス海軍がアメリカ・ボルティモア港のマクヘンリー砦を包囲していた。

イギリス海軍の艦砲射撃に耐え抜いたマクヘンリー砦と星条旗

挿絵:イギリス海軍の艦砲射撃に耐え抜いたマクヘンリー砦と星条旗

砲撃が止んだのは1814年9月14日の朝のことだった。25時間にも及ぶ1,500発以上の砲弾にも関わらず、マクヘンリー砦の上には、星15個、縞15本が表わされた特大サイズのアメリカの国旗・星条旗が翻っていた。

この星条旗を目にした弁護士のフランシス・スコット・キーは大変感銘を受け、集中砲火を耐え抜いた国旗を讃える詩「マクヘンリー砦の防衛 The Defence of Fort McHenry」を直ちに書き上げた。

この詩は後に流行歌「天国のアナクレオンへ」のメロディに合わせて歌われるようになり、1931年3月3日にアメリカ国歌として法制化された。

ちなみにそれ以前は、イギリス国歌のメロディにアメリカ独自の歌詞をつけた『My Country, 'Tis of Thee マイ・カントリー ティス・オブ・ジー』が事実上のアメリカ国歌として歌われていた。

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歌詞の意味・和訳

1.
Oh, say can you see,
by the dawn's early light
What so proudly we hailed
at the twilight's last gleaming?

Whose broad stripes and bright stars,
through the perilous fight.
O'er the ramparts we watched
were so gallantly streaming?

1.
おお、見えるだろうか、
夜明けの薄明かりの中
我々は誇り高く声高に叫ぶ
危難の中、城壁の上に
雄々しく翻(ひるがえ)る
太き縞に輝く星々を我々は目にした

And the rockets' red glare,
the bombs bursting in air,
Gave proof through the night that
our flag was still there,

Oh, say does that star-spangled
banner yet wave.
O'er the land of the free
and the home of the brave!

砲弾が赤く光を放ち宙で炸裂する中
我等の旗は夜通し翻っていた
ああ、星条旗はまだたなびいているか?
自由の地 勇者の故郷の上に!

2.
On the shore dimly seen
through the mists of the deep,
Where the foe's haughty host
in dread silence reposes

What is that which the breeze,
o'er the towering steep.
As it fitfully blows,
half conceals, half discloses?

2.
濃い霧の岸辺にかすかに見える
恐れおののき息をひそめる敵の軍勢が
切り立つ崖の向こうで
気まぐれに吹く微風に見え隠れする

Now it catches the gleam
of the morning's first beam.
In full glory reflected,
now shines on the stream.

'Tis the star-spangled banner,
oh, long may it wave.
O'er the land of the free
and the home of the brave!

朝日を受け栄光に満ちて輝きはためく
星条旗よ、長きに渡り翻らん
自由の地 勇者の故郷の上に!

3.
And where is that band
who so vauntingly swore,
That the havoc of war
and the battle's confusion.

A home and a country
shall leave us no more?
Their blood has washed out
their foul footstep's pollution.

3.
戦争による破壊と混乱を
自慢げに断言した奴等は何処へ
家も国もこれ以上我々を見捨てはしない
彼等の邪悪な足跡は
彼等自らの血で贖(あがな)われたのだ

No refuge could save
the hireling and slave.
From the terrors of flight
or the gloom of the grave.

And the star-spangled banner in
triumph doth wave.
O'er the land of the free
and the home of the brave!

敗走の恐怖と死の闇の前では
どんな慰めも傭兵や奴隷達の救いたりえず
勝利の歓喜の中、星条旗は翻る
自由の地 勇者の故郷の上に!

4.
Oh, thus be it ever
when freemen shall stand
Between their loved ones and
wild war's desolution.

Blest with victry and peace,
may the heav'n-rescued land.
Praise the pow'r that hath made
and preserved us a nation.

4.
愛する者を戦争の荒廃から
絶えず守り続ける国民であれ
天に救われた土地が
勝利と平和で祝福されんことを願わん
国家を創造し守り賜(たも)うた力を讃えよ

Then conquer we must
when our cause it is just.
And this be our motto:
"In God is our trust!"

And the star-spangled banner in
triumph shall wave,
O'er the land of the free
and the home of the brave!

肝に銘せよ 我々の大義とモットーは
「我等の信頼は神の中に有る」ということを
勝利の歓喜の中、星条旗は翻る
自由の地 勇者の故郷の上に!

現代のマクヘンリー砦

下の写真は、2014年にアメリカ沿岸警備隊がマクヘンリー砦沿岸でイーグル号を停泊させている様子。マクヘンリー砦には星条旗が掲揚されている。

現代のマクヘンリー砦と星条旗

写真:現代のマクヘンリー砦と星条旗(出典:Wikipedia)

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