フライミートゥーザムーン
Fly Me to the Moon

ジャズ・ポップス/アポロ計画に沸くアメリカでカバーが大ヒット

『フライミートゥーザムーン Fly Me to the Moon』は、アメリカの作曲家バート・ハワードによる1954年の作品。

ジャズ風にアレンジされることが多いが、オリジナルはポップスとして歌われていた。

満月とカップル

元のタイトルは『In Other Words(言い換えれば・・・)』だったが、歌詞の1行目から現在のタイトルに変えられた。

1962年にジョー・ハーネル(Joe Harnell)が4拍子のボサノバ風にアレンジ(右ジャケット写真)。更にその後フランク・シナトラ(Frank Sinatra)がカバーして大ヒットを記録した。

【YouTube】Fly Me To The Moon (Remastered) · Frank Sinatra

歌詞の意味・和訳(意訳)

Fly me to the moon
Let me sing among those stars
Let me see what spring is like
On jupiter and mars

私の月へ連れてって
星々に囲まれ歌ってみたい
どんな春が来るのかな
木星や火星では

In other words, hold my hand
In other words, baby kiss me

言いかえれば 手を握って
言いかえれば キスして欲しい

Fill my heart with song
And let me sing for ever more
You are all I long for
All I worship and adore

私の心を歌で満たして
そしてずっと歌わせて
あなたは私が待ち望んでいたすべて
尊敬と愛情のすべて

In other words, please be true
In other words, I love you

言いかえれば どうか誠実でいて
言いかえれば 愛してる

アポロ計画が大ヒットを後押し?

フランク・シナトラがこの曲をカバーした1960年代、アメリカ合衆国はアポロ計画の真っ只中だった。

人々の月への関心が高まる中で、『Fly Me to the Moon』は当時のテーマソングのように扱われ、これがこの曲のヒットにつながったという見方もあるようだ。

『新世紀エヴァンゲリオン』 エンディングでも有名に

テレビ東京系列で放送されたアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』では、エンディング・テーマとして『Fly Me to the Moon』が使用された。

通常、エンディングは同一シーズンで同じ曲が流れるが、『新世紀エヴァンゲリオン』では、ほぼ毎回違うバージョンの『Fly Me to the Moon』が用いられた。

【YouTube】エヴァンゲリオンED - Fly me to the moon

製作スタッフのこだわりが伝わる熱いサントラ

サントラCD「NEON GENESIS EVANGELION 3」では、様々な『Fly Me to the Moon』がなんと12バージョンも収録されており、この曲に対する製作スタッフの熱い思い入れ・こだわりが感じられ、大変興味深い。

NEON GENESIS EVANGELION 3

サントラCD「NEON GENESIS EVANGELION 3」(ジャケット写真)では、様々な『Fly Me to the Moon』がなんと12バージョンも収録されており、この曲に対する製作スタッフの熱い思い入れ・こだわりが感じられ、大変興味深い。

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