希望と栄光の国
Land of Hope and Glory

エルガー「威風堂々」中間部のメロディがイギリス愛国歌に

イギリス愛国歌『希望と栄光の国 Land of Hope and Glory』は、イギリスの音楽家エルガー作曲による『威風堂々』第1番のメロディに歌詞をつけた楽曲。作詞はイギリスの詩人アーサー・クリストファー・ベンソン(Arthur Christopher Benson)。

威風堂々』第1番は1901年に作曲され、同年10月22日にロンドンのクイーンズホール(Queen's Hall)で開催されたコンサートでは、当時としては異例の2連続アンコールが巻き起こったという。

写真:バッキンガム宮殿(イギリス・ロンドン)

イギリス国王エドワード7世も絶賛

当時のイギリス国王エドワード7世(Edward VII/1841-1910)も同曲を絶賛。エルガーは国王の依頼を受け、その中間部の壮麗な旋律に歌詞をつけて、翌年に作曲した『戴冠式頌歌 Coronation Ode』終曲として、この『希望と栄光の国 Land of Hope and Glory』を誕生させた。

その後、同曲はイギリスの愛国歌・第2の国歌として位置づけられ、独立した楽曲として演奏される機会が多い。ロンドンで夏に開催されるクラシック音楽コンサート「ザ・プロムス / The Proms / BBCプロムス」では、その最終夜「Last Night of the Proms」のアンコールで恒例として毎年必ず演奏されている。

イギリス国歌 『God Save the Queen ゴッド・セイブ・ザ・クィーン』

サッカー応援歌や入退場BGMにも

『希望と栄光の国』は、サッカーイングランド代表サポーターが試合中やハーフタイムなどに応援歌として歌うことがあるほか、日本ではJリーグ・浦和レッズのサポーターが応援チャンツとして同曲のメロディを(『威風堂々』の一部として)用いている。

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また、イギリスのロックバンド、ベイ・シティ・ローラーズ(Bay City Rollers)は、同曲のメロディをコンサートの登場時にBGMとして用いていたほか、イギリス保守党(保守統一党)における党大会の最終日で党員が退場する際にも使用されている(エルガーの遺志により他党は使用できないそうだ)。

ちなみにアメリカでは、学校の卒業式で卒業生が入場する際のBGMとして使用されているという。これは、米国コネチカット州のイェール大学(Yale University)から1905年に音楽博士号を授与された際、同大学の卒業式で『希望と栄光の国』のメロディが使用されたことがはじまりだという。

エルガー:行進曲「威風堂々」
指揮: ショルティ(サー・ゲオルク) 、演奏: ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団, シカゴ交響楽団

【試聴】希望と栄光の国(エルガー行進曲「威風堂々」第1番)

歌詞の意味・日本語訳(意訳)

Land of Hope and Glory, Mother of the Free,
How shall we extol thee, Who are born of thee?
Wider still and wider Shall thy bounds be set;
God, who made thee mighty, Make thee mightier yet.

希望と栄光の国 自由の母よ
如何に汝を賞揚せん
誰ぞ汝により生まれ出でん
汝の領土は更に拡大を続け
汝を強大ならしめた神は
今も汝を強大ならしめん