小さなグミの木(小さいグミの木)

ロシア民謡(ウクライナ民謡)

『小さなグミの木(小さいグミの木)』(Тонкая Рябина / Tonkaya Ryabina)は、19世紀後半頃から伝わるロシア民謡ウクライナ民謡)。

歌詞は、19世紀ロシアの詩人イヴァン・スリコフ(イワン・スリコフ/Ivan Surikov 1841-1880)による詩『ナナカマド Рябина』が元になっている。

ロシア語のタイトル「Рябина」とは、バラ科の落葉高木「ナナカマド」(上写真)のこと。夏の白い花、秋の紅葉や赤い果実が美しく、北海道や東北地方では街路樹として人気がある。

日本語タイトルの「グミ(茱萸)」はグミ化の低木植物で、ナナカマドとは異なる種の植物だが、おそらく語呂の良さで日本語訳の際に代用されたのだろう。

同じ理由でナナカマドからグミに変更されたロシアの曲としては、スターリンの死後、1953年頃に発表されたロシア歌謡曲『ウラルのぐみの木』が比較的有名。

【試聴】Lyudmila Zykina 小さなグミの木(小さいグミの木)

歌の内容は? かなわぬ恋に嘆く女心

『小さなグミの木(小さいグミの木)』のオリジナル歌詞(ロシア語)では、かなわぬ恋に嘆く女心を、川の両岸に茂るナナカマドの木(日本語版ではグミの木)とカシの木に例えて描写している。

女性側はナナカマドの木(日本語版ではグミの木)、男性側はカシの木にそれぞれ擬人化され、女性側の立場から哀しい片思いの心境が切々と歌い上げられている。

日本語歌詞(楽団カチューシャ版)

1.
なぜか揺れる 細きグミよ
かしらうなだれ 思いこめて
かしらうなだれ 思いこめて

2.
広き川の 岸をへだて
高き樫(かし)の木 ひとり立てり
高き樫の木 ひとり立てり

3.
グミの想い 樫に伝えん
わが身ふるわせ 語るときに
わが身ふるわせ 語るときに

4.
細き枝を 君によせて
日ごとささやく 若葉のこえ
日ごとささやく 若葉のこえ

5.
グミの心 とどかざれど
永遠(とわ)の願いは やがて結ばん
永遠の願いは やがて結ばん

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