おちょず 歌詞の意味 わらべうた

ねんねつぼ?かいぐり?意味不明な歌詞の意味を考える

『おちょず』は、赤ちゃんをあやす時に歌われる日本のわらべうた・遊び歌。「ねんねつぼ」や「かいぐり」など意味不明な歌詞が次々と登場するが、これらは一体どのような意味があるのだろうか?

同じく赤ちゃんに歌いかける『ちょち ちょち あわわ』との共通点も多いので、同曲の歌詞と比較しながら、『おちょず』の歌詞の意味について簡単に考察してみたい。

【YouTube】赤ちゃんが喜ぶわらべ歌『おちょず』

歌詞

おちょず おちょず
ねんねつぼ ねんねつぼ
かいぐり かいぐり
かいぐりこ
おつむてんてん
あわわわわわわわ

おちょずとは?

赤ちゃんの手 母親の手

まず、歌詞冒頭の「おちょず」とは何を意味しているのか、考えてみたい。

「おちょず」の「お」は、「おこめ」や「おさかな」と同じく、丁寧語の「お」と解釈できる。

「お」を取り除くと、残りの「ちょず」がどんな意味なのか問題になるが、これは「打ちたたく」を意味する古語の「打ず(ちょうず)」ではないかと思われる。

『おちょず』を歌う時は、最初に両手を軽く打ち合わせる動作があるが、まさにこれが「打ず(ちょうず)」の動作を行っていると考えられる。

同じように赤ちゃんと遊ぶ『ちょち ちょち あわわ』でも、冒頭の「ちょち ちょち」の部分で手を打つ動作があるが、これは漢字で「手打ち 手打ち」と表記されることを考えれば、『おちょず』が「打ず(ちょうず)」であることはほぼ間違いないだろう。

ねんねつぼ

『おちょず』の歌詞で最も前後関係が分かりにくいのが、この「ねんねつぼ」の部分。

「ねんね」は「寝る」の幼児語で、「つぼ」は手のひらを指で押す動作から、東洋医学における「経穴(けいけつ)」を表す「ツボ」であると考えるのが自然な解釈だろう。

赤ちゃんの寝つきを良くするためのツボのようにも聞こえるが、本当にそのままの意味なのか、本当にそんなツボがあるのか等、詳細は不明だ。

かいぐり

「かいぐり」とは、糸や綱を両手で交互に手繰り寄せる意味の「かいぐる(掻い繰る)」のこと。実際の遊びでは、『いとまきのうた』のように両手を胸元でクルクル回す。

まったく同じ歌詞が、『ちょち ちょち あわわ』にも登場する。

おつむてんてん

おつむてんてん」は、江戸時代の「つむりてんてん」が変化した幼児語。両手で軽く頭を叩くしぐさで赤ちゃんをあやす。

現代になって「つむり→おつむり→おつむ」と変化した。

あわわ

「あわわ」は、笑い声を意味する現代の「あはは」の類(たぐい)か、赤ちゃんの「あばば」という喃語(なんご)。おそらくは後者か。

ちょち ちょち あわわ』の「あわわ」も同じ意味。

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