あのね和尚さんがね(おしょさんがね)

なむちん かむちん キャベツでホイ!

『あのね和尚さんがね(おしょさんがね)』は、日本の手まりうた・遊び歌。日本各地で様々な歌詞で歌われている。

前半の歌詞では、お寺の和尚さんが暗い本堂で「南無ちん かむちん」とお経を唱えている様子が描写されているが、後半は意味不明な内容で、前半と後半で大きな隔たりが感じられる。

なお、歌詞の後半は、手まり歌『いちりっとらい(いちりっとらん)』とよく似ており、前半部分の「和尚さんパート」は後に追加された「増設・増築部分」である可能性がありそうだ。

このページでは、参考までにNHK「にほんごであそぼ」版の歌詞と、ネットで収集した地域別の歌詞をご紹介しておきたい。

NHK「にほんごであそぼ」版

あのね おしょさんがね(和尚さんがね)
くらいほんどでね(本堂でね)
なむちん かむちん
あらおっかしわね(おかしいわね)
いちちっとらんらん
ラッキョくって しっし
しんぐうがえって きゃっ きゃっ
キャベツでホイ

岡山県日生(ひなせ)町

あのね おっしょさんがね
暗いほんど(本堂)でね
なむちんかむちん やれおかしやの
いっちりっとらいらい ラッキョくってしっし
しんがらもっちゃ きゃっきゃ
キャベツでホイ

奈良県十津川村(とつかわむら)

あのね おしょうさんがね
らいはいどうでね
なむちん なむちん あら おかしいわね
いちりっと らいらい らっきょくって しっし
しんがらもっちゃ きゃっきゃっ
きゃべつで ほい

山形県置賜地方

あのね 和尚さんがね
暗いお堂でね いちりこらんらん
なむちん かむちん あら見てたのね
いちりこ らんらん
らっきょ食ってしっしっ
しんがらがって きゃっきゃっ
キャベツで ほい

引用:東北文教大学短期大学部民話研究センター「置賜のむかし」より

「しんがら」の意味について

「しんがら」の意味については、手まり歌『いちりっとらい(いちりっとらん)』の歌詞では「ちんがら」の部分と関連性が見受けられる。

私見では、「しんがら(ちんがら)」とは、片足で歩く(または片足飛び)を意味する方言ではないかと推測している。

信濃毎日新聞松本販売所の「信州・松本 お国ことば」では、子供が片足飛びで競争する際の会話として、「ちんがらかいて、あそこまで競争するか」という方言の使い方が紹介されていた。

実際のまりつき遊びでも、片足をあげてまりをくぐらせる動作があるが、この片足上げと「ちんがら(しんがら)」には何らかの関係性が感じられる。

もともとこの部分の歌詞は「ちんがらかきゃ きゃきゃ」だったのではないだろうか?

ちなみに、全く別の意味としては、鹿児島弁で、物がめちゃくちゃに壊れることや、話がまとまらないことを「ちんがら」と言う方言がある。

「ちんがら」については、手まり歌『いちりっとらい(いちりっとらん)』の解説も適宜参照されたい。

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