さくら貝の歌 歌詞の由来

うるわしき さくら貝ひとつ 去りゆける君に捧げん

『さくら貝の歌』は、1939年(昭和14年)に作曲された日本の歌謡曲。作詞:土屋花情、作曲:八洲秀章。

歌詞は、作詞者の友人・鈴木義光が詠んだ次のような短歌が元になっている。

わが恋のごとく悲しやさくら貝
片ひらのみのさみしくありて

この短歌は、病により18歳という若さで亡くなった恋人への思いが謡われているという。

写真:さくら貝と砂浜(出典:壱岐砂浜図鑑)

短歌を詠んだ鈴木義光は作曲家を目指しており、土屋が作詞した『さくら貝の歌』にメロディを施した。

後に同曲は山田耕筰の目に留まり、編曲を施したうえで1949年にNHK「ラジオ歌謡」で放送され、人気を博した。

鈴木はその後、八洲秀章(やしま・ひであき)というペンネームで『あざみの歌(山には山の愁いあり)』『チャペルの鐘』『毬藻の歌』などの作品を残している。

ちなみに「八洲秀章」の名は、亡くなった恋人・横山八重子の「八」と、その戒名「誓願院釈秀満大姉」の「秀」から採られている。

【試聴】 さくら貝の歌 倍賞千恵子

【試聴】さくら貝の歌 鮫島有美子

さくら貝とは?

さくら貝(桜貝/さくらがい/サクラガイ)は、ピンク色の二枚貝の総称。普通の二枚貝を漂白・染色したものが桜貝として販売されることも少なくない。

自然の状態で貝殻がピンク色の二枚貝としては、サクラガイ、カバザクラガイ、ベニガイ、モモノハナガイなどが知られている。

写真:カバザクラガイ(出典:鎌倉の貝)

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