てぃんさぐぬ花

ホウセンカの花は 爪先を染める 親の教えは 心に染みる

『てぃんさぐぬ花』は、沖縄に伝わる古い民謡・教訓歌。「てぃんさぐ」とは、ホウセンカ(鳳仙花)を指す。

赤いホウセンカは昔の女の子が爪を染めるのに使ったことから、ツマクレナイ、ツマベニ(爪紅)とも呼ばれる。

ホウセンカ

『てぃんさぐぬ花』の歌詞では、ホウセンカの赤い花が爪先を染めるように、いつの時代も心に染みる親の教えとその大切さが歌われている。

写真:ホウセンカ(出典:Wikipedia)

【試聴】古謝美佐子 てぃんさぐぬ花

【試聴】夏川りみ てぃんさぐぬ花

歌詞と意味

一、
てぃんさぐぬ花や
爪先(ちみさち)に染(す)みてぃ
親(うや)ぬゆしぐとぅや
肝(ちむ)に染みり

<意味>
ホウセンカの花は 爪先を染める
親の教えは 心に染みる

二、
天(てぃん)ぬ群(む)り星(ぶ)しや
読(ゆ)みば読まりしが
親(うや)ぬゆしぐとぅや
読みやならぬ

<意味>
天の星々は 数えれば数え切れても
親の教えは 数え切れないものだ

三、
夜(ゆる)走(は)らす船(ふに)や
子ぬ方星(にぬふぁぶし) 目当(みあ)てぃ
我(わ)ん生(な)ちぇる親(うや)や
我んどぅ目当てぃ

<意味>
夜の海を往く船は 北極星が目印
私を生んだ親は 私の目印

四、
宝玉(たからだま)やてぃん
磨(みが)かにば錆(さび)す
朝夕(あさゆ)肝(ちむ)磨(みが)ち
浮世(うちゆ)渡(わた)ら

<意味>
宝玉と言えど 磨かなければ錆びる
朝夕と心を磨いて 生きて行こう

五、
誠(まくとぅ)する人や
後や何時(いじ)迄(まで)いん
思事(うむくとぅ)ん叶(かな)てぃ
千代(ちゆ)ぬ栄(さか)い

<意味>
正直な人は 後々いつまでも
望みは叶い 末永く栄える

六、
なしば何事(なんぐとぅ)ん
なゆる事(くとぅ)やしが
なさぬ故(ゆい)からどぅ
ならぬ定み

<意味>
何事も為せば成る
為さないから 成らぬのだ

七、
行(い)ち足(た)らん事(くとぅ)や
一人(ちゅい)足(た)れ足(だ)れ
互(たげぇ)に補(うじな)てぃどぅ
年や寄ゆる

<意味>
一人で出来ないことは 助け合いなさい
互いに補い合って 年を重ねていくのだ

八、
あてぃん喜ぶな
失なてぃん泣くな
人のよしあしや
後ど知ゆる

<意味>
有っても喜ぶな 失っても嘆くな
それが良いか悪いかは 後になって分かることだ

九、
栄(さかい)てぃゆく中に  
慎しまななゆみ
ゆかるほど稲や
あぶし枕ぃ

<意味>
栄えても 謙虚でいろ
実るほど頭を垂れる稲穂が
あぜ道を枕にするように

十、
朝夕寄せ言や
他所(よそ)の上も見ちょてぃ
老いのい言葉(くとぅば)の 
余りと思(うむ)ぅな

<意味>
お年寄りの言葉にはいつでも
世間を見習い耳を傾けよ
老人の繰り言だと侮るな

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