ねむの木の子守歌

ねんねの ねむの木 眠りの木 遠い昔の 夜の調べ

『ねむの木の子守歌』は、1965年11月の秋篠宮文仁殿下ご誕生に合わせて作曲され献上された子守歌

歌詞は、上皇后美智子さまが高校時代にお書きになった詩が用いられた。作曲は、山本直純氏の妻・山本正美。

ねむの木の庭 東京都品川区

1966年(昭和41年)、『こんにちは赤ちゃん』が大ヒットした梓みちよ、日活の看板女優・吉永小百合らの歌唱で、複数の会社からレコードが発売されている。

2009年(平成21年)には、ニュージーランド出身の女性歌手ヘイリー・ウェステンラ(Hayley Westenra/1987-)が『ねむの木の子守歌』をカバー。ヘイリーが日本の楽曲をカバーしたアルバム「絆 HAYLEY sings JAPANESE SONGS 2」に収録された。

写真:上皇后美智子さまのご実家・旧正田邸跡地の公園「ねむの木の庭」(出典:しながわ観光協会)

【YouTube】 歌:佐藤しのぶ

【YouTube】 歌:神崎ゆう子

歌詞

ねんねの ねむの木 眠りの木
そっとゆすった その枝に
遠い昔の 夜(よ)の調べ
ねんねの ねむの木 子守歌

薄紅(うすくれない)の 花の咲く
ねむの木蔭(こかげ)で ふと聞いた
小さなささやき ねむの声
ねんね ねんねと 歌ってた

故里(ふるさと)の夜(よ)の ねむの木は
今日も歌って いるでしょか
あの日の夜(よる)の ささやきを
ねむの木 ねんねの木 子守歌

ネムノキについて

『ねむの木の子守歌』の「ねむの木」とは、マメ科ネムノキ亜科の落葉高木であるネムノキのこと。その名前は、夜になると葉が閉じること(就眠運動)に由来している。

ネムノキ

写真:ネムノキ(出典:Wikipedia)

ちなみに、左右一対の小葉が夜にくっついて(閉じて重なって)眠ることから、中国では、ネムノキは夫婦円満の象徴として親しまれているそうだ。

夜明け前でまだ閉じているネムノキ

写真:夜明け前でまだ閉じているネムノキ(出典:青柳庵日記)

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