与論小唄 よろんこうた 歌詞と解説

沖縄歌謡『十九の春』元歌とされる奄美群島・与論島の俗謡

『与論小唄』(よろんこうた)は、鹿児島県・奄美群島の与論島(よろんじま)に伝わる俗謡。沖縄歌謡『十九の春』の元歌とされる。様々な歌詞が存在する。

明治末期に日本全国で流行した『ラッパ節』が与論島に伝わり、与論島にまつわる歌詞で『与論ラッパ節』として替え歌され、昭和初期にアレンジされて『与論小唄』となった。

『ラッパ節』は、明治末期から大正時代に活躍した演歌師の添田唖蝉坊(そえだ あぜんぼう/1872-1944)年が歌った時代風刺的な流行歌。

百合ヶ浜 鹿児島県 奄美群島 与論島

写真:百合ヶ浜(鹿児島県 奄美群島 与論島)出典:Wikipedia

その後『与論小唄』は沖縄本島へ伝わり、那覇の遊郭で『尾類小(じゅりぐゎー)小唄』または『吉原小唄』として戦前に流行。1972年には沖縄歌謡『十九の春』としてレコード発売された。

【YouTube】 与論小唄

歌詞の一例

木の葉みたいな我が与論
何の楽しみないところ
好きなあなたが居ればこそ
嫌な与論も好きとなる

思えば去年の今頃は
与論赤碕海岸で
共に手を取り語りしが
今は別れて西東

私が貴方を思う数
山の木の数星の数
三千世界の人の数
千里浜辺の砂の数

あなたあなたと焦がれても
あなたにゃ立派な方がある
いくら私が焦がれても
百合ヶ浜辺の片思い

飛んで行きたいあの島へ
飛んで行くには羽がない
歩いて行くには道がない
星空ながめて泣くばかり

思ったばかりじゃいけません
いつか貴方と話する
話ばかりじゃいけません
いつか貴方と縁むすぶ

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