波浮の港 はぶのみなと 歌詞の意味

磯の鵜の鳥ゃ 日暮れにゃ帰る 波浮の港にゃ 夕焼け小焼け

『波浮の港(はぶのみなと)』は、伊豆大島の南端にある波浮港(はぶみなと)を題材とした歌曲。1928年にレコード発売された。作詞:野口雨情、作曲:中山晋平

伊豆大島の波浮港

波浮港へは、明治から昭和にかけて、多くの文人墨客が執筆や保養、観光等に訪れ逗留した。川端康成の小説「伊豆の踊り子」も波浮港が舞台の一つ。

なお、野口雨情は現地に行かずに詩を書いたようで、伊豆大島にはいない海鵜(ウミウ)が歌詞に登場するなど、必ずしも現地の風景に忠実でない描写が見られる。

写真:伊豆大島の波浮港(出典:大島町役場Webサイト)

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歌詞:『波浮の港』

磯の鵜の鳥ゃ 日暮れにゃ帰る
波浮の港にゃ 夕焼け小焼け
明日の日和は ヤレホンニサ なぎるやら

船もせかれりゃ 出船の仕度
島の娘たちゃ 御神火(ごじんか)暮らし
なじょな心で ヤレホンニサ いるのやら

島で暮らすにゃ 乏しゅうてならぬ
伊豆のいとこは 郵便だより
下田港は ヤレホンニサ 風だより

風は潮風 御神火おろし
島の娘たちゃ 出船の時にゃ
船のとも綱 ヤレホンニサ 泣いて解く

磯の鵜の鳥ゃ 沖から磯へ
泣いて送らにゃ 出船もにぶる
明日も日和で ヤレホンニサ なぎるやら

歌詞の意味

「なぎる」は「凪ぐ(なぐ)」の意味合いか。

「なじょな」は、伊豆大島の方言(大島弁)のようにも思われるがそうではなく、野口雨情の生まれ故郷である北茨城の方言で「どんな」の意味。

「ヤレホンニサ」は、歌の調子を整えるための意味のない囃子ことば。

「とも綱(づな)」とは、船を陸につなぎとめる船尾の綱。もやいづな。

御神火(ごじんか)

御神火(ごじんか)は、火山を神聖なものとしてあがめ、その噴火・噴煙を表現したもの。 伊豆大島の三原山をさしていう。

三原山

写真:三原山(出典:Wikipedia)

三原山の「三原」は、出産のように溶岩や土石流を噴出することから、子宮や体内を表す「御腹(みはら)」に由来すると考えられている。

三原山は1950年、1980年に噴火が起こっている。1984年に公開された映画「ゴジラ」のラストシーンでは、ゴジラが三原山の火口に誘導されて落とされるという結末となった。

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