秋田音頭 あきたおんど

いずれこれより ご免こうむり 音頭の無駄をいう アーソレソレ♪

「秋田名物 八森ハタハタ 男鹿で男鹿ブリコ♪」と七七九のリズミカルなセリフが続く秋田県の民謡『秋田音頭』(あきたおんど)。

歌詞は様々なバリエーションが存在するが、檜山納豆や大館曲げわっぱなどの山形名物を並べ立てるものや、今日の山形県や秋田県に位置した出羽国(でわのくに)生まれの小野小町(おののこまち)に関する歌詞が有名。

写真は平成23年に秋田県秋田市で開催された土崎神明社例祭(つちざきしんめいしゃさい)土崎港曳山(ひきやま)祭りでの『秋田音頭』の様子(出典:YouTube)。

【YouTube】秋田音頭

【YouTube】秋田音頭 ‐由利高校民謡部‐

秋田音頭の代表的な歌詞

ヤートセー コラ 秋田音頭です

ハイ キタカサッサー
ヨイサッサ ヨイナー

コラ いずれこれより ご免こうむり
音頭の無駄をいう(アーソレソレ)
お耳障りも(お気に障りも)あろうけれども
さっさと出しかける

ハイ キタカサッサー
ヨイサッサ ヨイナー(以下略)

コラ 秋田名物 八森ハタハタ
男鹿で男鹿ブリコ(アーソレソレ)
能代春慶 桧山納豆
大館曲げわっぱ

コラ 秋田の国では 雨が降っても
唐傘などいらぬ(アーソレソレ)
手頃な蕗の葉 さらりとからげて
サッサと出て行がえ

コラ 秋田の女ご 何どしてきれ(綺麗)だと
聞くだけ野暮だんす(アーソレソレ)
小野小町の 生まれ在所を
お前はん知らねのげ

コラ 秋田川端 日幕れに通ったば
ピカピカ飛んで来た(アーソレソレ)
蛍と思って ギッシリ掴んだっきゃ
隣りのハゲ頭

ハタハタ

ハタハタは、スズキ目に属する秋田県の県魚。煮魚や焼き魚に調理されるほか、干物、塩蔵、味噌漬け、しょっつる(魚醤)などに加工される。

ハタハタ

写真:ハタハタ/出典:あおもり白神水産Webサイト

ハタハタの語源は、雷の「ゴロゴロ」のような古い擬声語に由来する。秋田県で雷の鳴る11月ごろに獲れるので「カミナリウオ」とも呼ばれる。

また、冬の日本海の荒波から「波多波多」とも表記される。秋田弁では「ハダハダ」に近い発音になる。

男鹿ブリコ(おがぶりこ)

男鹿ブリコ(おがぶりこ)とは、男鹿市(おがし)の漁港で水揚げされたハタハタの卵(ブリコ)を塩漬けや味噌漬けにして保存した特産物。

ブリコ

ブリコは皮の弾力が強く、バリッボリッとした食感が特徴。しばらく噛んだ後、残った皮を出す(皮は食べない)。

写真:ブリコ(ハタハタの卵)/出典:あおもり白神水産Webサイト

能代春慶(のしろしゅんけい)

能代春慶(のしろしゅんけい)とは、全国各地に伝わる漆器の技法・春慶塗(しゅんけいぬり)の一種。岐阜県高山市の飛騨春慶が伝わったものとされている。

能代春慶

寛文・延宝(1661-1673)の頃に能代に伝わったとされ、岐阜の飛騨春慶、茨城の粟野春慶とともに、日本三大春慶塗(日本三春慶)に数えられる。

写真:能代春慶(出典:能代市旧料亭金勇)

曲げわっぱ(まげわっぱ)

大館曲げわっぱ(おおだてまげわっぱ)とは、江戸時代から伝わる秋田県大館市の伝統工芸品。天然秋田杉の薄板を曲げて作られる。

曲げわっぱ

江戸時代に大館城代・佐竹公が領内の豊富な天然秋田杉に目を付け、武士の内職等に推奨したという。主におひつや弁当箱、わっぱ飯などに使用される。

写真:曲げわっぱ(出典:Wikipedia)

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