童謡「こいのぼり」はいくつかの歌詞とメロディーが存在するが、中でも「屋根より高い鯉のぼり」の歌詞で御馴染みのものと、「甍(いらか)の波と 雲の波」で始まる弘田龍太郎((ひろた りゅうたろう)作曲のものが今日も広く歌われている。
こいのぼりの風習は江戸時代に武家で始まったもので、男児の出世を願って家庭の庭先で鯉に模した吹流しが飾られた。端午の節句である旧暦の5月5日までの梅雨の時期に飾られることから皐幟(さつきのぼり)とも言う。
やねよりたかい こいのぼり
おおきいまごいは おとおさん
ちいさいひごいは こどもたち
おもしろそうに およいでる

甍(いらか)の波と 雲の波
重なる波の 中空(なかぞら)を
橘(たちばな)かおる 朝風に
高く泳ぐや 鯉のぼり
開ける広き 其の口に
舟をも呑(の)まん 様見えて
ゆたかに振(ふる)う 尾鰭(おひれ)には
物に動ぜぬ姿あり

百瀬(ももせ)の滝を 登りなば
忽(たちま)ち竜に なりぬべき
わが身に似よや 男子(おのこご)と
空に躍るや 鯉のぼり