軍艦行進曲(軍艦マーチ) 歌詞の意味

守るも攻むるも鋼鐵の 明治時代後期に成立した海軍行進曲

「守るも攻むるも鋼鐵(くろがね)の」で知られる『軍艦行進曲(軍艦マーチ)は、1900年(明治33年)頃に誕生した日本の軍歌・行進曲

海軍軍歌『軍艦』の中間に『海行かば』(東儀季芳版)が歌われる形式で成立した。現在では『軍艦』の後に『海行かば』が歌われることが多い。

ドイツの行進曲『旧友』、アメリカの『星条旗よ永遠なれ』と並び、「世界三大行進曲」の一つに挙げられることがある。

写真:戦艦 武蔵(デジタル彩色/出典:MONOCHROME SPECTER)

『軍艦』の歌詞は、南方熊楠の恩師・鳥山啓が1897年(明治30年)に作詞したもの。

この歌詞に、軍楽師だった瀬戸口藤吉が曲をつけた。瀬戸口藤吉はその後、1904年に海軍軍楽長(軍楽隊長)に昇進し、日本海海戦後の6月14日に連合艦隊旗艦「三笠」に乗り込んでいる。

軍艦行進曲』は、かつて海軍省の公式行進曲として制定されており、現在の海上自衛隊でも、公式儀礼曲の一として観閲式や進水式、出港式典などで奏楽されている。

【試聴】 軍艦行進曲(軍艦マーチ)

【試聴】行進曲「軍艦」 海上自衛隊 全音楽隊

歌詞『軍艦』


守るも攻むるも黒鐵(くろがね)の
浮べる城ぞ頼みなる
浮べるその城日の本(ひのもと)の
皇国(みくに)の四方(よも)を守るべし

真鐵(まがね)のその艦(ふね)日の本に
仇(あだ)なす国を攻めよかし

石炭(いわき)の煙は大洋(わだつみ)の
龍(たつ)かとばかり靡(なび)くなり
弾丸(たま)撃つ響きは雷(いかづち)の
声かとばかりどよむなり

万里の波濤(はとう)を乗り越えて
皇国(みくに)の光輝かせ

歌詞の意味・補足

「浮べる城」とは、大日本帝国海軍における大和、武蔵などの戦艦のこと。

「皇国(みくに)」とは、天皇の治める国。すめらみくに。

「四方(よも)」とは、ここでは日本の東西南北の領土・領海。

「仇(あだ)なす」とは、敵対したり害を与えたりすること。

「攻めよかし」とは、自動詞「攻む(せむ)」の命令形「攻めよ」に、念押しの終助詞「かし」がついた形。

「大洋」を「わだつみ」と読むのは、日本神話の海の神「ワタツミ・ワダツミ(海神・綿津見)」に由来している。尾田栄一郎の漫画「ONE PIECE(ワンピース)」に登場する魚人ワダツミも同様。

「波濤(はとう)」とは、大きな波、大波のこと。

関連アルバム

ジャケット写真:永久保存盤 軍艦マーチのすべて

関連ページ

昭和初期の有名な歌謡曲・童謡・唱歌
激動の昭和初期に生まれた数々の名曲・愛唱歌まとめ
有名な戦時歌謡・軍歌 歌詞と解説
日本の有名な戦時歌謡曲・軍歌・流行歌・行進曲の歌詞と解説・YouTube動画まとめ。