『The Typewriter(タイプライター)』は、アメリカの作曲家ルロイ・アンダーソンによる1950年の作品。
演奏の歳には実際のタイプライターが用意され、キーを打つ音が楽器として曲に組み込まれている。テレビ番組などで「忙しい仕事の場面」のBGMとして使われることがある。
ルロイ・アンダーソン(Leroy Anderson/1908-1975)は、マサチューセッツ州ケンブリッジ生まれのアメリカの作曲家。クラシック音楽と大衆音楽を融合させた「セミ・クラシック音楽」もしくは「ライト・クラシック」に位置する小品を数多く作曲した。
ハーヴァード大学やニューイングランド音楽院で音楽を学んだ後、20代前半はラドクリフ大学やハーヴァード大学で言語学の教鞭を執った。その間、バンドマスターやダンスホールのダブルベース奏者、学生合唱団の指揮者や教会オルガニストなども務めていたという。
音楽家としての転機が訪れたのは、彼が30歳(1938年)の時だ。ボストン交響楽団のマネージャーの要請で編曲したハーヴァード大学の学生歌が、同楽団の指揮者アーサー・フィードラー(Arthur Fiedler/1894-1979)の目に止まったのだ。アンダーソンはオーケストレーション能力を絶賛され、いくつか作曲を発表するようになる。
アンダーソンの最初のヒット曲は「シンコペイテッド・クロック」。リズムがずれた時計をコミカルに表現したこの曲は、見事ゴールドディスク賞を獲得し、ビルボードチャートの11位まで昇った。その後WCBSテレビ「ザ・レイトショー」のテーマソングとして採用され、更に人気を高めていった。
1950年代に入ると、アンダーソンはスタジオオーケストラの指揮者として多大な商業的成功を収めるようになる。彼の最大のヒット曲となった「ブルー・タンゴ」を収めたレコードは、器楽曲で初めてミリオンセラーになった。1953年の調査によると、アンダーソンは、アメリカのオーケストラでもっとも演奏されるアメリカ人作曲家であったという。
1975年5月18日、肺ガンのため、コネティカット州ウッドベリーの自宅で永眠。享年66歳だった。
1988年には「作曲家の殿堂」入りを果たしたルロイ・アンダーソン。映画『スターウォーズ』の作曲家ジョン・ウィリアムズは、彼を「アメリカ軽音楽の巨匠」と評したという。アンダーソンの音楽は、今日においてもポップス・オーケストラの定番レパートリーとして演奏され続けている。
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