「別れの曲」 エチュード 10-3
Étude Op.10 No.3 in E major
フレデリック・ショパン(Frédéric François Chopin/1810-1849)

哀愁と激情のコントラストが織り成すショパンの美しき旋律

ショパンの心臓が納められたワルシャワの聖十字教会/出典:Wikipedia

 『別れの曲』は、フレデリック・ショパンによる『12の練習曲』の第4番目の曲。

 第3番『別れの曲』は、海外では『悲しみ(Tristesse/ Sadness)』、または『親しみ(L'intimité/Intimacy)』 と呼ばれ、第4番と続けて演奏することが意図されている。ちなみに、『別れの曲』は日本独自の名称。

 1833年に出版された『12の練習曲(Op.10)』は、1829年~1832年に作曲され、フランツ・リストに捧げられた作品。中でもこの第3番 ホ長調 『別れの曲』と第12番ハ短調 『革命』が特に有名。

難しくてフランツ・リストも失踪?!

 フランツ・リスト(Franz Liszt/1811-1886)は、超絶的な技巧を持つ当時最高のピアニストで、「ピアノの魔術師」と呼ばれた。演奏技術と初見に関しては比類なき能力を誇っており、どんな曲でも初見で弾きこなしたと言われ、いまだに彼を超えるピアニストは現れていないとすら言われている。

 ただし、ショパンの『練習曲 作品10』だけは初見で弾きこなせなかった。その影響で、リストはパリから突如姿を消してしまう。数週間後に現れたリストは見事に全曲を弾きこなし、ショパンを驚嘆させたという。このことから、ショパンはリストに『練習曲 作品10』を捧げたとされている。

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