
クラーマーの「ルソーの夢」は、19世紀後半から20世紀にかけて、アメリカ合衆国中でひろく民謡として歌われつづけ、かつて誰一人知らない者はいないといっても過言ではないほどその広まりを見せていたようです。その歌詞は灰色の年寄りガチョウが出てくる内容なのですが、「タビーおばさんに言っといで」「ロビーおばさんに言っといで」など、タイトルや歌詞は様々なものがつけられているようですが、内容に大きな違いはないようです。参考までに、この曲について代表的な歌詞を紹介しておきます。
1.Go tell aunt Rhody,
Go tell aunt Rhody,
Go tell aunt Rhody,
the old goose is dead.
2.The one she was saving,
The one she was saving,
The one she was saving,
to make a feather bed.
日本でよく知られている「むすんでひらいて」とメロディーが若干異なりますが、元歌が同じですからほとんど問題なく歌えると思います。「むすんでひらいて」の歌詞でいうと、「むすんで ひらいて 手を打って むすんで」のところまでしか曲がありません。 それにしても、羽毛のベットなってしまうガチョウの歌とは、元歌と見事にかけはなれた曲に仕上がっているようです。
以上のように、クラーマーの「ルソーの夢」は世界中に様々な形で広まっていき、日本においては讃美歌や軍歌・唱歌としてその姿を変えて多くの人々に愛されているようです。
このページで紹介した以外にもまだまだこの「ルソーの夢」に関して掘り下げていくことができると思いますので、この「クローズアップ」の特集を読んで興味がわいた方は、是非関連サイトや書籍にあたって更に「ルソーの夢」に関する知識を深めていくことをおすすめします。
この「ルソーの夢」に関しては本当に奥が深く、このページの特集記事も多少長めになっていますが、これでもまだ「ルソーの夢」のほんの入り口を紹介したに過ぎません。私自身ももっともっと深く掘り下げていきたいと思っていますが、とりあえず「クローズアップ」で取り上げる内容としてはここまでにして、あとは皆さんの自発的研究に任せることにしたいと思います。
「村の占師」を元にした歌劇「バスティアンとバスティエンヌ」についての情報があります。モーツァルトは彼が12歳の時(1768年)にルソー作曲「村の占師」を元にした歌曲「バスティアンとバスティエンヌ」を生み出しています。
「村の占師」パントミム冒頭部分が試聴できる他、ルソーと音楽との結びつきについての記述も豊富です。
『むすんでひらいて』、『村の占師』、『ルソーの新ロマンス』、『メリッサ』、『ルソーの夢~ピアノフォルテのための主題と変奏曲』、『見わたせば』、『戦闘歌』など、このドナ研No.005で取り上げている楽曲のほぼすべてが収録された資料的価値の非常に高い一枚。文句なしにオススメです。
日本における「むすんでひらいて」研究の第一人者と言っても過言ではない海老沢敏さんによる一大研究の集大成とも言える一冊。日本でよく知られている童謡「むすんでひらいて」に隠された日本そして世界の歴史・資料を事細かに紐解く非常に内容の濃い一冊です。