悲しきワルツ シベリウス

妻アイノの兄による戯曲「クオレマ Kuolema」に基づく小品

『悲しきワルツ Valse Triste (Sad Waltz)』は、1903年に初演された戯曲「クオレマ Kuolema」の劇付随音楽に基づき、シベリウスが1904年に作曲(改訂)したコンサートピース。

『悲しきワルツ』のヒットを受けて、シベリウスは「クオレマ」からさらに『鶴のいる情景』、『カンツォネッタ』、『ロマンティックなワルツ』などの独立した小品を切り出していったが、いずれも『悲しきワルツ』ほどに注目を集めることはなかった。

ちなみに、「クオレマ」とは「死」を意味しており、戯曲では死神が度々登場する。戯曲の作者アルヴィド・ヤルネフェルト(Arvid Järnefelt/1861–1932)はシベリウスの妻アイノの兄。

写真:フィンランドの首都ヘルシンキのエラインターハン湾

【試聴】カラヤン指揮 悲しきワルツ

戯曲「クオレマ」あらすじ・ストーリー

『悲しきワルツ』の原曲が演奏された戯曲「クオレマ」第1幕では、病床に臥している母親と少年パーヴァリが登場する。彼女は夢の中で踊り子たちと踊り始めるが、そこへ亡夫に姿を変えた死神が現れた。

ちなみにその後のあらすじはこう続く。母を失ったパーヴァリは森の中でエルザという乙女に出会い結婚。やがて二人の住まいが火事になったとき、炎の中に母親の姿をした死神が現れる。

燃え尽きる家とともに命を落としたパーヴァリ。残されたエルザと子供たちはパーヴァリを偲び、「パーヴァリはみんなの心の中に生きている」とエンディングを迎える。

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