ボジョレーとボージョレ どっち? 意味と違い

フランスワインの新酒解禁イベント カタカナ表記を統一して!

ボジョレー・ヌヴォー(ボージョレ・ヌーヴォー)は、毎年11月第3木曜日に解禁されるボジョレー地方特産ワインの新酒。フランス語では「Beaujolais nouveau」。

「100年に1度の出来」、「21世紀最高の出来栄え」、「ここ10年で最もいい出来栄え」といった過剰なキャッチコピーで、毎年のように最高級の評価がなされる。

画像の出典:blog.sevellia.com

この時期の前後には、テレビや新聞・ネット・スーパーの店頭などで、「ボジョレー・ヌヴォー」や「ボージョレ・ヌーヴォー」などの文字や解説を目にしたり耳にすることがあるが、一つどうしても気になることがある。

それは、「ボジョレー」と「ボージョレ」のカタカナ表記・呼称が媒体や企業によってバラバラなのだ。

もう何十年も続く歴史あるイベントなのだから「そろそろどちらかに統一してくれ!」と心がもやもやしてしまう。

一体「ボジョレー」と「ボージョレ」のどっちが正しいのだろうか?フランス語のカタカナ表記の限界などについてまとめてみた。

慣習に従うか、フランス語の発音に近づけるか

ボジョレー・ヌヴォーはフランス語では「Beaujolais nouveau」。「Beaujolais」はフランス南東部ボジョレー地方を意味し、「nouveau」は「新しい」を意味する形容詞。

まず、「ボジョレー」と「ボージョレ」の違いについては、「Beaujolais」の「eau」を日本語の長母音「オー」として慣習的に表記するかしないかの違いにすぎない。

どちらが正しいということではなく、慣習に従うか、フランス語の発音に近づけるか、どちらかを選択した結果ということになる。

仮にフランス語の発音に近づけるのなら、「ボジョレー」か「ボジョレ」といったカタカナ表記になりそうだ。

なお、新聞各紙が「ボージョレ」、テレビ各局が「ボジョレー」を用いる傾向があるようだ。

画像の出典:pleinevie.fr

そして、「ヌヴォー」と「ヌーヴォー」の違いについても同様。慣習に従うか、フランス語の発音に近づけるか、どちらかを選んだ結果の表記となっている。

なお、「ヌボー(ヌーボー)」のような「ヴォ」と「ボー」のカタカナ表記の違いとなると、また異なる問題が生じてくるが、この点は割愛する。

ちなみに、有名なフランス料理シェフのアラン・デュカスは、「Beaujolais nouveau」のフランス語としての発音に最も近いカタカナ表記を「ボジョレ・ヌヴォー」と説明しているそうだ。

フランス語のカタカナ表記には限界も

そもそも、外国語と日本語は言語構造が異なるため、外国語をカタカナ表記することには限界がある。

発音に近づけるのか、日本で定着している表記の慣習に従うのか、いずれかを選択して用いることになるだろう。

フランス語は特に日本語的に表記することが難しい言語のひとつで、ボジョレー・ヌヴォーの他にもカタカナの表記ゆれが問題になる単語が存在する。

例えば、旅を意味する「voyage」は、ヴォヤージュ、ヴォヤージ、ヴォイジュ、ヴォワヤージ、ヴォワヤージュ、ボヤージュ、ボワイヤージュなど、ボジョレー以上に表記ゆれが見られる。

フランス語で「本当にありがとう」を意味する「Merci beaucoup」は、「メルシーボークー」が一般的だが、「ボークー」は「ボク」とも「ボーク」とも表記されることがある。

他にも、料理を意味する「cuisine」は「キュイジーヌ」か「キュイジンヌ」、フランス菓子「ミルフィーユ」は、発音に近づけるのなら「ミルファイユ」や「ミルフェイユ」などになるなど、フランス語のカタカナ表記は困難であり、言語構造上の限界が感じられる。

まとめ

「ボジョレー」でも「ボージョレ」でも、どちらが正解でどちらが誤りということはない。

日本での表記の慣習に従うのか、フランス語の発音に近づけるのか、どちらかを選んだ結果が表記の違いとなって表れている。

そもそもフランス語と日本語は言語構造が異なるため、フランス語をカタカナ表記にすることにはおのずと限界がある。

ただ、ボジョレー・ヌヴォーはもう何十年も続く伝統的なイベントなので、そろそろワイン業界が旗を振って、「ミルフィーユ」のように統一したカタカナ表記を制定して欲しいものだ。

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