マツケンサンバ 歌詞の意味 サンバではない?

叩けボンゴ 響けサンバ 踊れ南のカルナバル♪

松平健が歌う「マツケンサンバ」はいくつか存在するが、おそらく最も有名なのは、2004年にリリースされた二作目『マツケンサンバII』だろう。

歌い出しの歌詞は、「叩けボンゴ 響けサンバ 踊れ南のカルナバル」。

単に「マツケンサンバ」と言った場合、この二作目を指すことが多い。「イントロが非常に長い歌」として有名。長いイントロは、歌謡ショーの芝居の後で衣装替えする時間稼ぎのためだそうだ。

マツケン・サンバ Ⅱ

ジャケット写真:マツケン・サンバ Ⅱ(ダウンロード版)

このページでは、二作目『マツケンサンバII』の歌詞に登場する語句の意味を簡単に補足するとともに、二作目以外の「マツケンサンバ」についても簡単にまとめてみたい。

そして、そもそも「マツケンサンバ」は「サンバ」なのか?という根本的な疑問についても、ネットの情報を元に簡単に考察してみたい。

歌詞の意味・和訳(意訳)

松平健が歌う二作目『マツケンサンバII』は、作詞:吉峯暁子、作曲:宮川彬良(あきら)、ダンスの振付は真島茂樹が担当した。

宮川彬良の父は、『宇宙戦艦ヤマト』、『巨泉×前武ゲバゲバ90分!』などを手がけた宮川 泰(みやがわ ひろし)。

【YouTube】松平健「マツケンサンバⅡ」公式MV

それでは、作詞:吉峯暁子による『マツケンサンバII』の歌詞を次のとおり引用し、その内容を簡単に補足してみたい。

叩けボンゴ 響けサンバ
踊れ南のカルナバル
誰も彼も 浮かれ騒ぎ
光る汗がはじけとぶ

熱い風に体あずけ
心ゆくまで踊れば
波も歌うよ 愛のサンバを
胸にあふれる このリズム

オーレ オーレ マツケンサンバ
オーレ オーレ マツケンサンバ

あぁ恋せよ アミーゴ
踊ろう セリョリータ
眠りさえ忘れて 踊り明かそう

サンバ ビバ サンバ
マ・ツ・ケ・ン サンバ オレ!

叩けボンゴ 響けサンバ
踊れ南のカルナバル
夢のように 時は過ぎて
はずむ南の恋の夜

灼けた素肌 肩を抱いて
愛をささやき踊れば
白い渚に 恋も輝き
風に誘われ歌いだす

オーレ オーレ マツケンサンバ
オーレ オーレ マツケンサンバ

あぁ恋せよ アミーゴ
踊ろう セリョリータ

眠りさえ忘れて 踊り明かそう
サンバ ビバ サンバ
マ・ツ・ケ・ン サンバ オレ!

ボンゴ

サルサなどのラテン音楽に使われる民族楽器。ウィキペディアによれば、サンバではボンゴは使われないとのこと。

カルナバル

「carnaval(カルナバル)」は、スペイン語・ポルトガル語などで「カーニバル(謝肉祭)」のこと。

アミーゴ

「amigo(アミーゴ)」はスペイン語・ポルトガル語で「友達」の意味

セリョリータ

セニョリータは、スペイン語(señorita)またはポルトガル語(senhorita)で、未婚女性への呼びかけとして使われる言葉。既婚女性に対してはセニョーラ。男性向けはセニョール。

ビバ

イタリア語・スペイン語・ポルトガル語で「万歳」の意味

ボンゴ

ボンゴ(bongo)は、元来キューバの民族楽器で、サルサなどのラテン音楽に使われる。一般的に、深さが同じで口径の異なる大小2つの太鼓が連結されている。

ボンゴ 楽器

写真:ボンゴ(出典:Wikipedia)

ちなみに、『マツケンサンバII』で実際に使われているのは、ボンゴではなくコンガ(下写真)。

コンガ

写真:コンガ(出典:Wikipedia)

マツケンサンバI

さて、ここからは『マツケンサンバII』以外のシリーズ曲を簡単にまとめていく。

『マツケンサンバI』(ワン)は、作詞:杉紀彦、作曲:京建輔、1992年頃に作曲された初代「マツケンサンバ」。

【YouTube】マツケンサンバI

マツケンサンバIII

『マツケンサンバIII』(スリー)は、作詞:松平健、作曲:宮川彬良、2005年9月に発表された。ダンスの振付は前作と同じく真島茂樹。

【YouTube】松平健「マツケンサンバⅢ」 MV

マツケンサンバ4

『マツケンサンバ4〜情熱のサルサ〜』は、作詞:田村歩美・菅原万吾、作曲:田村歩美・北川勝利、2014年2月に発表された。

サブタイトルに「サルサ」がついているが、もはやサンバなのかサルサなのか、よく分からない位置づけの楽曲となっている。

【YouTube】マツケンサンバ4~情熱のサルサ~

マツケンサンバはサンバではない?!

「マツケンサンバ」は「サンバ」と題されているが、実際にはサンバではないというのはよく聞く話。これは、「お嫁サンバ」や「てんとう虫のサンバ」などの歌謡曲についても同じ。「お祭りマンボ」もその類。『コーヒールンバ』もルンバではない。

「マツケンサンバ」がサンバではないという点についでは、「サンバでボンゴは使わない」、「オレ!の掛け声はフラメンコ」などのツッコミがネットで見られる。

作曲の宮川彬良氏は、「マツケンサンバ」について2021年9月5日のツイッターで次のようにコメントしている。

ボンゴはアフリカの楽器なのでサンバには使わない、そりゃそうだ。マツケンサンバⅡでもコンガは使っていますが、ボンゴは使っていません。歌詞にあるだけです。でももし歌詞が『叩けコンガ』だったら、きっと違うメロディーになっていた、と思います

この曲が「サンバ」ではないことは、最初から作曲者も百も承知の上ということだろう。『マツケンサンバ4〜情熱のサルサ〜』に至っては、サブタイトルでさらに「サルサ」と銘打たれている。

楽曲としては全体的に1970年代前半のディスコ音楽にも近く、ジャケット写真のミラーボールやラメで輝く衣装もそれを表している。

「マツケンサンバ」シリーズは、「サンバ」にとらわれない多国籍なお祭りソングとして、これからも愛され続けていくことだろう。

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