TOTO『Africa』歌詞の意味・和訳

飢餓に苦しむアフリカを想う人類愛 TOTOの世界的ヒット曲

『Africa』(アフリカ)は、アメリカのロックバンド、TOTO(トト)が1982年に発表した楽曲。

ビルボード・チャート「Billboard Hot 100」で1位を記録したほか、イギリスのシングルチャートでも3位を獲得した。

TOTO ベスト盤

ジャケット写真:TOTO ベスト盤

歌詞はアフリカについて書かれているが、作詞者のデヴィッド・ペイチ(David Paich)は当時アフリカに行ったことがなく、深夜のドキュメンタリー番組で観たイメージや空想・憧れなどを元に創作されている。

2015年のインタビューにおけるデヴィッド・ペイチの説明によれば、この歌詞は男女の恋愛についてではなく、飢餓に苦しむアフリカ大陸を想う一人の男性のアフリカへの愛(人類愛・自然愛)が描かれている(ウィキペディア英語版より)。彼が見たドキュメンタリー番組が大きく影響しているという。

【YouTube】Toto - Africa (Official HD Video)

歌詞の意味・和訳(意訳)

『Africa』

作詞・作曲:デヴィッド・ペイチ(David Paich)、ジェフ・ポーカロ(Jeff Porcaro)

I hear the drums echoing tonight
But she hears only whispers
Of some quiet conversation

ドラムの音がこだまする今夜
彼女が耳にするのは
囁き声の静かな会話だけ

She's coming in, 12:30 flight
Her moonlit wings reflect the stars
That guide me towards salvation

彼女はやってくる
12時半着のフライト
翼は月明かりの中
星の光を反射し
僕を救済へと導く

I stopped an old man along the way
Hoping to find some old forgotten words
Or ancient melodies

道の途中で 僕は老いた男を呼び止めた
見つかればいいなと思いながら
忘れられた古い言葉や古代のメロディを

He turned to me as if to say
"Hurry, boy, it's waiting there for you"

彼は僕の方を向いた
こう言いたげな様子で
「急げ 若者よ
それは君をそこで待っている」

It's gonna take a lot
To drag me away from you
There's nothing
That a hundred men or more could ever do

かなり大変だろうね
僕を君から引き離すのは
100人の男かそれ以上だって
出来ないことさ

I bless the rains down in Africa
Gonna take some time
To do the things we never had

アフリカに降る雨を
僕は祝福する
初めての事をするには
少し時間がかかるだろう

The wild dogs cry out in the night
As they grow restless
Longing for some solitary company

リカオンの遠吠えが聞こえる夜
彼らは落ち着きなく
孤独な仲間を探し求めてる

I know that I must do what's right
As sure as Kilimanjaro rises
Like Olympus above the Serengeti

分かってる 正しいことをしなければ
ギリシャのオリンポス山のように
セレンゲティ草原の上にそびえる
キリマンジャロのような確かさで

<注:実際の地理とは異なる>

I seek to cure what's deep inside
Frightened of this thing that I've become

僕は治そうとしてる
心の奥底にあるものを
こうなってしまった自分に怯えながら

It's gonna take a lot
To drag me away from you
There's nothing
That a hundred men or more could ever do

かなり大変だろうね
僕を君から引き離すのは
100人の男かそれ以上だって
出来ないことさ

I bless the rains down in Africa
Gonna take some time
To do the things we never had

アフリカに降る雨を
僕は祝福する
初めての事をするには
少し時間がかかるだろう

Hurry, boy, she's waiting there for you

急げ 少年よ
彼女はそこで君を待っている

It's gonna take a lot
To drag me away from you
There's nothing
That a hundred men or more could ever do

かなり大変だろうね
僕を君から引き離すのは
100人の男かそれ以上だって
出来ないことさ

I bless the rains down in Africa
I bless the rains down in Africa (I bless the rains)
I bless the rains down in Africa (I bless the rains)
I bless the rains down in Africa

I bless the rains down in Africa (Gonna take the time)
Gonna take some time
To do the things we never had

アフリカに降る雨を
僕は祝福する

アフリカに降る雨を
僕は祝福する
初めての事をするには
少し時間がかかるだろう

歌詞の内容は?

『Africa』の歌詞については、イギリスの新聞・ガーディアン紙(the Guardian)による2018年のインタビュー記事が非常に参考になる。

それによれば、作曲者のデヴィッド・ペイチは幼い頃にカトリック系の学校に通っており、そこでは多くの教師が宣教師としてアフリカでの布教活動に従事した経験を持っていたという。

学校で教師らがアフリカでの宣教活動について話してくれた内容が、『Africa』の歌詞のベースとなっているそうだ。

インタビューの中で、『Africa』の歌詞についてデヴィッド・ペイチは次のように述べている。

So I wrote about a person flying in to meet a lonely missionary

意味:孤独な宣教師に会いに飛行機で(アフリカへ)やって来た人物について書いたんだ。

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