雨を見たかい Have You Ever Seen the Rain? 歌詞の意味・和訳・解釈

商業的な成功の中でメンバー不和に苦しんだCCRの内情を暗示したヒット曲

『雨を見たかい』の邦題で知られる『Have You Ever Seen the Rain?』(ハヴ・ユー・エヴァ・スィーン・ザ・レイン)は、カリフォルニア出身のロックバンド、クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)が1970年に発表した楽曲。

プラウド・メアリー Proud Mary』のヒットなどで商業的に成功を収めていたCCRだったが、ボーカル・ギターのジョン・フォガティが楽曲のほとんどを作曲し、サックスからピアノまで演奏するジョンの才能に注目が集まりすぎたために、メンバー間の軋轢が生じていた。

1971年1月には、バンドのマネージャーも兼任していたトム・フォガティ(ジョンの兄)が脱退。1972年10月にバンドは解散した。

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル ベスト盤

ジャケット写真:クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル ベスト盤

『雨を見たかい』の歌詞では、CCRが商業的な成功を収める中でメンバーが脱退をほのめかし、解散の危機に陥っていたバンドの内情が暗示されている。

つまりこの歌では、晴れの日に突然降ってくる激しい雨(いわゆる天気雨)のように、順風満帆に見える中で不和の雨に苦しんだCCRの実情が暗に描写されていると解釈できる。

ウィキペディアによれば、作曲者のジョン・フォガティは次のように発言し、『雨を見たかい』がベトナム戦争を暗示した反戦歌であるという説を否定している。ただ、どの解釈も聞き手の自由であることは言うまでもない。

『雨を見たかい』はCCRの崩壊についての歌なんだ。

「sunny day」は黄金時代のクリーデンスを示してる。しかし、俺たちに雨が降りかかって来るのが見えたって事を言ってるわけさ

【YouTube】Have You Ever Seen the Rain?

歌詞の意味・和訳(意訳)

『Have You Ever Seen the Rain?』

作詞・作曲:ジョン・フォガティ(John Fogerty)

Someone told me long ago
There's a calm before the storm
I know, it's been comin' for some time

昔誰かが僕に言った
嵐の前には静けさがあると
知ってるよ そういう時があった

When it's over, so they say
It'll rain a sunny day
I know, shinin' down like water

それが過ぎると 彼らが言うには
晴れているのに 雨が降るって
知ってるよ 水のように
輝きながら降ってくるんだ

I wanna know
Have you ever seen the rain?
I wanna know
Have you ever seen the rain?
Comin' down on a sunny day

知りたいんだ
君はそんな雨を見たことあるかい?
知りたいんだ
君はそんな雨を見たことあるかい?
晴れた日に 降ってくる雨を

Yesterday, and days before
Sun is cold and rain is hard
I know, been that way for all my time

昨日も その前も
太陽は冷たく 雨は激しい
分かってる 僕の人生はずっとそんな感じ

'Til forever, on it goes
Through the circle, fast and slow
I know, it can't stop, I wonder

永遠に それは続いてく
巡りめぐって 速く遅く
そうさ きっと止められないんだろう

I wanna know
Have you ever seen the rain?
I wanna know
Have you ever seen the rain?
Comin' down on a sunny day

知りたいんだ
君はそんな雨を見たことあるかい?
知りたいんだ
君はそんな雨を見たことあるかい?
晴れた日に 降ってくる雨を

サンフランシスコの天気雨

天気雨(てんきあめ)とは、晴天にもかかわらず雨が降っている気象現象。日本では「狐の嫁入り」と呼ばれることがある。

英語では「サンシャワー(sunshower/sun shower)」と呼ばれることが多い。

クリーデンス・クリアウォーター・リバイバル(CCR)の出身・カリフォルニア州サンフランシスコでは、特にベイエリア(湾岸地区)で天気雨が起きやすいという。

ウィキペディアによれば、作曲者のジョン・フォガティはサンフランシスコの天気雨について次のように発言している。

この事は、ベイエリアでは他の地区よりもよく起こる。陽が照ってるのに雨が、虹と雨粒が降って来る事がある。風が吹くと、雨が金門橋を越えてサンフランシスコ湾に飛ばされて来るんだ。

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