ケアレス・ウィスパー Careless Whisper 歌詞 和訳

全盛期の1984年にリリースされたワム!最大のヒット曲

『Careless Whisper』(ケアレス・ウィスパー)は、イギリスのポップデュオ、ワム!(Wham!)が1984年7月にリリースしたシングル曲。ジョージ・マイケルのソロ曲としても扱われる。

曲名の「Careless(ケアレス)」の意味は、「不注意な、不用心な、軽率な、軽はずみな、うっかりした、うかつな」。「Whisper」(ウィスパー)は「ささやき」。

ビルボード週間・年間チャートで1位を獲得し、ワム!(及びジョージ・マイケル)にとって最大のヒット曲となった。日本では、オリコン洋楽シングルチャートで4週連続1位を獲得している。

3か月後の10月には『フリーダム(Freedom)』、年末にはクリスマスソング『ラスト・クリスマス(Last Christmas)』をリリースしており、1984年はワム!にとって特に人気が高まった年となった(1986年に解散)。

ワム! ヒットシングル集

ジャケット写真:ワム! ヒットシングル集

日本では、『Careless Whisper』がリリースされた同年の1984年10月に、西城秀樹が同曲を『抱きしめてジルバ』として日本語カバー。同年のNHK紅白歌合戦に出場した。

さらに11月には、郷ひろみが別の日本語歌詞で『ケアレス・ウィスパー』のタイトルでカバーした。作詞の名義である「ヘンリー浜口」は郷ひろみのペンネーム。

2016年に公開されたアメリカのスーパーヒーロー映画「デッドプール(Deadpool)」では、終盤からエンドクレジットにかけて『Careless Whisper』が使用されている。

【YouTube】 George Michael - Careless Whisper

歌詞の意味・和訳(意訳)

『Careless Whisper』

作詞・作曲:ジョージ・マイケル、アンドリュー・リッジリー

I feel so unsure
As I take your hand
And lead you to the dance floor

とても不安だ
君の手を取って
ダンスフロアに誘っても

As the music dies
Something in your eyes
Calls to mind a silver screen
And all its sad goodbyes

音楽が終われば
君の瞳にひそむ何かが
思い出させるんだ
あの場面を
そして悲しい別れを

I'm never gonna dance again
Guilty feet have got no rhythm
Though it's easy to pretend
I know you're not a fool

もう二度とダンスは踊れない
罪悪感でリズムにも乗れない
平気なフリは簡単だけど
誤魔化せるほど君は愚かじゃない

Should've known better than to cheat a friend
And waste a chance that I've been given
So I'm never gonna dance again
The way I danced with you

もっとよく理解するべきだった
友達を欺くなんて
与えられたチャンスを無駄するなんて
だから僕はもうダンスはできない
かつて君と一緒に踊ったようには

Time can never mend
The careless whispers
Of a good friend

時間でさえ癒せない
親友の軽率なささやき

To the heart and mind
Ignorance is kind
There's no comfort in the truth
Pain is all that you'll find

感情にも理性にも
知らないフリがいい
真実に慰めなんて無い
痛みしかないんだ

I'm never gonna dance again
Guilty feet have got no rhythm
Though it's easy to pretend
I know you're not a fool

もう二度とダンスは踊れない
罪悪感でリズムにも乗れない
平気なフリは簡単だけど
誤魔化せるほど君は愚かじゃない

Should've known better than to cheat a friend
(Should've known better, yeah)
And waste a chance that I've been given
So I'm never gonna dance again
The way I danced with you

もっとよく理解するべきだった
友達を欺くなんて
与えられたチャンスを無駄するなんて
だから僕はもうダンスはできない
かつて君と一緒に踊ったようには

Never without your love

君の愛がなければ

Tonight, the music seems so loud
I wish that we could lose this crowd
Maybe it's better this way
We'd hurt each other with the things we want to say

今夜は音楽がやけにうるさい
人ごみに紛れてしまいたかった
これでよかったかもしれない
じゃなきゃ言いたいことを言って
お互いに傷つけ合ってしまうから

We could have been so good together
We could have lived this dance forever
But now who's gonna dance with me?
Please stay

僕らは本当にいい関係だった
ダンスをずっと踊っていられた
でも今は誰が僕と踊ってくれる?
どうか そばにいて

And I'm never gonna dance again
Guilty feet have got no rhythm
Though it's easy to pretend
I know you're not a fool

もう二度とダンスは踊れない
罪悪感でリズムにも乗れない
平気なフリは簡単だけど
誤魔化せるほど君は愚かじゃない

Should've known better than to cheat a friend
And waste a chance that I've been given
So I'm never gonna dance again
The way I danced with you

もっとよく理解するべきだった
友達を欺くなんて
与えられたチャンスを無駄するなんて
だから僕はもうダンスはできない
かつて君と一緒に踊ったようには

(Now that you're gone)
Now that you're gone
(Now that you're gone)
Was what I did so wrong, so wrong
That you had to leave me alone?

もう君はいない
僕がしたことは
そんなに悪い事だったのか?
君が去ってしまうほどに

西城秀樹『抱きしめてジルバ』

上述のとおり、『Careless Whisper』がリリースされた同年の1984年10月に、西城秀樹が同曲を『抱きしめてジルバ』として日本語カバーしている。

西城秀樹 ゴールデンベスト

ジャケット写真:GOLDEN☆BEST デラックス 西城秀樹

「ジルバ」とはアメリカのパーティーダンス(ペアダンス)の一つ。英語では「Jitterbug(ジターバグ)」。「Jitterbug」とはアルコール中毒者(アル中)を意味するスラング。

ジターバグの発音が日本人には「ジラバ」に聞こえ、「ジルバ」となった。歌詞の中にも「Jitterbug」の表記が見られる。

【YouTube】 西城秀樹『抱きしめてジルバ』

西城秀樹が歌った日本語カバーの歌詞は、一体どのような内容なのだろうか?

作詞:森田由美による『抱きしめてジルバ』の歌詞を次のとおり引用し、原曲の歌詞と内容を簡単に比較してみたい。

壁に もたれて おまえが眼をそらす Dance floor
いつか観た 映画の中 こんな場面を想い出す

抱きよせて Dance again
悪い夢なのか ふさいだキスは氷のようさ
色褪せた Jitterbug 指先がそれて
おまえを抱きながら
踊れない二度と… Ho ho

いつのまにか 別れを決めていたのか
さっきまで 笑っていた
女は哀しい嘘つきさ

抱きよせて Dance again
悪い夢なのか もがいた胸を涙が濡らす
色褪せた Jitterbug さよならとひびく
おまえの赤い靴 黙らせておくれ Ho ho

Tonight なにもかも信じられないのさ
Lady 秋の街をひとり歩いて行くのか

愛されて愛してなにがまだ足りない
Ha…(I cannot feel so cool,Please stay)

抱きよせて Dance again
悪い夢なのか ふさいだキスは氷のようさ
色褪せた Jitterbug 帰らない夜に
おまえを抱きながら やるせなくジルバ

男女の別れやダンスといった共通点はあるが、原曲の歌詞から離れて自由に作詞されているように見受けられる。

ちなみに「ジルバ」のダンスは、『Careless Whisper』の哀愁漂うメロディとは趣が異なり、軽快でリズミックなスウィングダンスとなっている。

ワム!のヒット曲『Wake Me Up Before You Go-Go』では、この「ジルバ」が歌詞の中で全面的に繰り返し用いられており、『抱きしめてジルバ』もここから影響を受けたものと推測される。

【YouTube】Jitterbug ダンス動画

ワム! 有名な曲・代表曲

フリーダム Freedom
テレビCM曲としてよく使われるワム!のヒット曲
Wake Me Up Before You Go-Go
ウキウキ・ウェイク・ミー・アップとしてヒットしたワム!の代表曲
ラストクリスマス Last Christmas
Wham!(ワム!)が1984年にリリースした定番クリスマスソング

関連ページ

洋楽・ポピュラーソング 歌詞の意味・和訳
海外のアーティストによる比較的近年の名曲まとめ
日本語カバーされた洋楽まとめ 歌詞と和訳
洋楽に日本語の歌詞をつけてカバーした有名な日本語カバー曲