ヴィーナス venus 歌詞と和訳 原曲・元ネタ

昭和末期のバブル景気時代を象徴するバナナラマのカバー曲

『Venus』(ヴィーナス)は、オランダのロックグループ、ショッキング・ブルー(The Shocking Blue)が1969年にリリースしたシングル。

1986年(昭和61年)には、イングランドのガール・グループ、バナナラマ(Bananarama)が同曲をカバー。日本のオリコン洋楽チャートで11月17日付から9週連続1位を記録し、バナナラマ最大のヒット曲となった。

同年には日本でバブル景気が始まっており、バナナラマがカバーした『Venus』は、昭和末期のバブル景気時代を象徴する楽曲として、令和の現代でもなおその存在感を放っている。

バナナラマ ベスト盤

ジャケット写真:バナナラマ ベスト盤

【YouTube】Bananarama - Venus

【YouTube】Shocking Blue - Venus

歌詞の意味・和訳(意訳)

『Venus』

作詞・作曲:ロビー・ファン・レーベン(Robbie van Leeuwen)

A goddess on a mountain top
Was burning like a silver flame
The summit of beauty and love
And Venus was her name

山頂の女神は
銀の炎のように燃えている
美と愛の頂点
ヴィーナスとは彼女の名前

She's got it
Yeah, baby, she's got it

Well, I'm your Venus
I'm your fire, at your desire

Well, I'm your Venus
I'm your fire, at your desire

彼女は分かってる
ベイビー 彼女は分かってる

私はあなたのヴィーナス
あなたの炎 欲望をかきたてる

Her weapons were her crystal eyes
Making every man mad
Black as the dark night she was
Got what no-one else had
Wow!

彼女の武器は水晶の目
すべての男を狂わせる
暗闇のように黒い姿
他の誰にもない魅力

She's got it
Yeah, baby, she's got it

Well, I'm your Venus
I'm your fire, at your desire

Well, I'm your Venus
I'm your fire, at your desire

彼女は分かってる
ベイビー 彼女は分かってる

私はあなたのヴィーナス
あなたの炎 欲望をかきたてる

<以下、繰り返しのため省略>

原曲・元ネタがある?

ウィキペディアによれば、ショッキング・ブルー『Venus』には元ネタとされる楽曲があるという。

その元ネタとは、アメリカのフォークグループ、ザ・ビッグ・スリー(The Big 3)が1963年に発表した『The Banjo Song(ザ・バンジョー・ソング)』。

YouTube動画もアップされていたので、ここで軽くご紹介しておきたい。

【YouTube】The Big 3 - The Banjo Song

同曲の英語の歌詞を聞いてみると、19世紀アメリカ民謡の父と称えられるスティーブン・フォスターの代表曲『おお、スザンナ(Oh Susanna)』の歌詞の一部がそのまま転用されていることが分かる。

曲名の『The Banjo Song(ザ・バンジョー・ソング)』にある「バンジョー」とは、アフリカ系アメリカ人が産み出したとされる弦楽器で、現代ではカントリー音楽やブルーグラスで使用されている。

「バンジョー」は『おお、スザンナ(Oh Susanna)』の歌詞で繰り返し登場しており、同曲を象徴する楽器となっている。

モーニング娘『LOVEマシーン』

1999年にリリースされたモーニング娘。『LOVEマシーン』(ラブマシーン)については、ネットで検索してみると、ショッキング・ブルー『Venus』から影響を受けている可能性があるという。

【YouTube】モーニング娘『LOVEマシーン』

イントロの印象的なギターリフやコード進行など、確かにショッキング・ブルー『Venus』のそれを思わせる要素が組み込まれているように感じられる。

「ヴィーナス」はローマ神話の愛と美の女神であり、『LOVEマシーン』とは「愛」というテーマで共通しているのも興味深い。実際はパロディの類なのだろう。

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