ダンシング・ヒーローの原曲は?Eat You Up 歌詞と和訳

荻野目洋子にとって最初で最大のヒット曲となった日本語カバー曲

荻野目洋子のヒット曲『ダンシング・ヒーロー』(1985年)の原曲は、イギリスのアンジー・ゴールド(Angie Gold)が同年にリリースした『Eat You Up』(イート・ユー・アップ)。

原曲はビルボード・チャート「Dance Club Songs」では30位にとどまったが、アレンジされ独自の日本語歌詞がつけられた『ダンシング・ヒーロー』は、1980年代のディスコブームに乗り日本国内でヒット。

デビュー2年目の荻野目洋子にとって同曲は最初で最大のヒット曲となり、第37回NHK紅白歌合戦にも初出場を果たしている。

このページでは、原曲『Eat You Up』の英語の歌詞と和訳を掲載したうえで、日本語カバー曲『ダンシング・ヒーロー』の歌詞を引用して、原曲と簡単に比較してみたい。

荻野目洋子 ゴールデン ベスト

ジャケット写真: 荻野目洋子 ゴールデン ベスト

ちなみに、2017年の日本では、大阪府立登美丘(とみおか)高等学校ダンス部が『ダンシング・ヒーロー』を使用した「バブリーダンス」動画を公開し、大きな注目を集めた(詳細は後述する)。

また、首都圏や愛知県、岐阜県の一部では、『ダンシング・ヒーロー』が夏祭り・盆踊りの曲として用いられることがあるようだ。

【YouTube】Angie Gold - Eat You Up

原曲の歌詞と和訳(意訳)

『Eat You Up』

作詞・作曲: Angelina Kyte, Anthony Baker

You told me once that you loved me
You said that I was the only one
It took some time and now I know
That you're the proverbial...
(Son of a bitch now)

かつてアンタは言った
私を愛してるって
私しかいないと言った
少し時間がかかったけど
今はもう分かったの
アンタはいわゆる…
(クソ野郎だって)

Messin' with me wasn't wise, boy
Cos I've been around for too long
And now you're gonna pay for those lies, boy
I'm gonna put you back down
(Where you belong, boy)

私をもてあそぶなんて
賢くないわねボウヤ
ずっとそばにいてあげたのに
さあウソツキの代償を払うときよ
アンタを連れ戻してやる
(元の居場所へ)

I'm gonna eat you up, spit you out
And run you right into the ground
I'm gonna wind you up, turn you on
And burn all your bridges right down

アンタを食いつくし 吐き出して
すっかりダメにしてやるわ
挑発して その気にさせてから
逃げ道をなくしてやるから

I'm gonna eat you up, spit you out
You'll wish you'd never come around
I'm gonna wind you up, turn you on
And run you right out of this town

アンタを食いつくし 吐き出して
二度と来たくないって思わせてやる
挑発して その気にさせてから
この街から追い出してやるわ

You're such a fool to believe in
That I let you two-time on me
And I know all about your deceivin'
I'm paying back just you
(Just wait and see now)

アンタがこんなにバカだったとは
私が浮気を許すと思ったの?
アンタのウソはすべてお見通しよ
きっちりお返ししてあげるから
(今はただ静観してなさい)

You thought you took me for a ride, boy
I was only a part of your game
But you're nothing more than a wise boy
You'll never do it again
(You messed up big)

騙すつもりだったのね
私はゲームの一部にすぎなかった
でもアンタは生意気なガキにすぎない
二度と同じことはできないわ
(アンタはしくじったのよ)

I'm gonna eat you up, spit you out
And run you right into the ground
I'm gonna wind you up, turn you on
And burn all your bridges right down

アンタを食いつくし 吐き出して
すっかりダメにしてやるわ
挑発して その気にさせてから
逃げ道をなくしてやるから

I'm gonna, I'm gonna
I'm gonna, I'm gonna yeah
I'm gonna...

I'm gonna eat you up, spit you out
And run you right out of this town

私は 私は
アンタを食いつくし 吐き出して
この街から追い出してやるわ

Eat you up, spit you out...
Wind you up, turn you on...

アンタを食いつくし 吐き出して
挑発して その気にさせてから…

Now I'm not a girl to hurt easy
Cos I was brought up to be tough
And what you've done to me doesn't please me
You better watch out because...
(She can play rough, boy)

傷つきやすい少女じゃないわ
だって私は強く成長したの
あなたが私にしてきたことは
もう私を喜ばせない
気を付けた方がいいわよ だって…
(彼女は手荒なやり方もできる)

I'm gonna eat you up, spit you out
And run you right into the ground
I'm gonna wind you up, turn you on
And burn all your bridges right down

アンタを食いつくし 吐き出して
すっかりダメにしてやるわ
挑発して その気にさせてから
逃げ道をなくしてやるから

<以下、繰り返しのため省略>

日本語版の歌詞

荻野目洋子による日本語カバー曲『ダンシング・ヒーロー』の歌詞(作詞:篠原仁志)を次のとおり引用して、原曲『Eat You Up』の歌詞の内容と簡単に比較してみたい。

【YouTube】荻野目洋子『ダンシング・ヒーロー』

「愛してるよ...」なんて
誘っても くれない
キャンドル・ライトが 素敵な夜よ

ガラスの靴なら 星屑に変えて
真夜中の メリー・ゴーランド
ついて行きたいの...

今夜だけでも シンデレラ・ボーイ
Do you wanna dance tonight
ロマンティックをさらって
Do you wanna hold me tight

ちょっときどった シンデレラ・ボーイ
Do you wanna dance tonight
銀のシューズで 踊って
Do you wanna hold me tight

「君が好きだ...」なんて
抱きしめても くれない
不思議色の月光(ムーンライト)
素敵な夜よ

瞳に飛ばすの 誘惑のレーザー
ふたりだけのパラダイス
飛んでみたいのよ...

今夜だけでも シンデレラ・ボーイ
Do you wanna dance tonight
熱いビートを 鳴らして
Do you wanna hold me tight

スパンコールの シンデレラ・ボーイ
Do you wanna dance tonight
夢のトビラを 開いて
Do you wanna hold me tight

ビーズのため息 夜空にこぼして
ステップ踏むエンジェル
感じてほしいの...

今夜だけでも シンデレラ・ボーイ
Do you wanna dance tonight
ロマンティックを さらって
Do you wanna hold me tight

Don't you know
ハート赤く火花散らして
もっと!(I love you)
もっと!(I need you)
もっと!(I want you)
ア・ツ・ク 熱いビートを 鳴らして
Do you wanna hold me tight

浮気された女性を描く原曲の歌詞とは異なり、日本語版の歌詞では、とある男性に思いを寄せる女性の思いがつづられている。

「ガラスの靴」、「シンデレラ・ボーイ」といった童話「シンデレラ」関連のキーワードが用いられているのが印象的。

1980年代に流行したマハラジャ(MAHARAJA)系のディスコブームが、童話「シンデレラ」の舞踏会と重ねて表現されているように感じられる。

ちなみに「シンデレラ・ボーイ」とは一般的に、無名の存在から突如として頭角を現したり成功を収めたりした男性を指す和製英語だが、ここではその意味合いでは使われていない。

バブリーダンス

2017年、大阪府立登美丘(とみおか)高等学校ダンス部が『ダンシング・ヒーロー』を使用した「バブリーダンス」を披露し、大きな注目を集めた。

公開された動画は、バブル時代ネタのお笑い芸人・平野ノラや、荻野目洋子本人がコメントで絶賛し再生数が急伸。同年11月6日には配信限定シングルも発売された。

【YouTube】バブリーダンス 大阪府立登美丘高等学校ダンス部

登美丘高等学校ダンス部その後、さまざまな音楽番組にも出演し、平野ノラや荻野目洋子のバックダンサーとしても活動した。2017年の第59回日本レコード大賞特別賞を受賞したほか、同年のNHK紅白歌合戦で郷ひろみのバックダンサーとして出場している。

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