『5つのメロンパン』は、日本の絵本作家・シンガーソングライターの中川ひろたかの作詞による子供向けの手遊び歌・数え歌。

歌詞では、ふんわり丸くて美味しそうなメロンパンが５つ売られているパン屋で、子供が一つずつメロンパンを買っていくというシンプルな内容。

『5つのメロンパン』の原曲は、イギリスのナーサリーライム（子供向けの歌）である『Five Currant Buns（ファイブ・カラント・バンズ）』。

原曲の歌詞に登場するパンは、メロンパンではなく干しブドウなどを使ったレーズンパン。イギリスではメロンパンは一般的ではない。

【YouTube】 ５つのメロンパン〈振り付き〉

【YouTube】 手遊び歌「5つのメロンパン」

歌詞について

『5つのメロンパン』の歌詞では、パン屋で売られている5つのメロンパンを、子どもが一人一つずつ買っていき、「４つのメロンパン」、「３つのメロンパン」のように、一つずつお店からメロンパンが無くなっていく様子が描写されている。

パンやに ５つの メロンパン
ふんわり まるくて おいしそう
こどもが おみせに やってきて
「おばさん、メロンパンひとつちょうだい」
「はい、どうぞ」
メロンパン ひとつ かってった

＜引用：中川ひろたか『5つのメロンパン』一番の歌詞より＞

歌詞は基本的に5番まであり、「５つの」の部分の数字が一つずつ減っていくだけで、それ以外の部分は各番で共通した歌詞で歌われる。

このような歌い方をする英語の遊び歌・数え歌としては、『5匹のアヒル Five Little Ducks』、『5匹の子ザル Five Little Monkeys』、『テン・イン・ザ・ベッド Ten in the Bed』などがある。

売り切れをどう表現する？

５つしかないメロンパンは、5人の子供が一つずつ買えばすぐに売り切れてしまうが、この売り切れ時について歌詞でどのように表現するかが問題となる。

まずは、中川ひろたか作詞による売り切れ時の表現（６番の歌詞）を次のとおり引用する。

パンやに ５つの メロンパン
ふんわり まるくて おいしそう
こどもが おみせに やってきて
メロンパン ぜんぶ かってった
メロンパン ぜんぶ かってった

＜引用：中川ひろたか『5つのメロンパン』６番の歌詞より＞

この歌詞では、５人の子供が５つのメロンパンを全部買っていってしまったよと、歌全体を振り返るような表現となっている。

この場合、急に振り返りの歌詞になるので、小さな子供には少し分かりにくい展開かもしれない。

０このメロンパン派

これに対して、５つのメロンパンが一つずつ減っていく歌なのだから、売り切れ時の６番の歌詞は、数字の順番を重視すれば「０このメロンパン」とした方が、小さな子供たちにも分かりやすいと考える人も結構いるようだ。

この場合、６番の歌詞は次のような内容となる。ネットで見かけた替え歌を次のとおり引用する。

パン屋に０このメロンパン
ふんわり まるくて おいしそう
子どもが一人やってきて
「おばさーん、メロンパンちょうだい」
「もうないよ～」
なんにも買わずに帰ってった

＜引用：『5つのメロンパン』６番の歌詞　替え歌＞

この替え歌なら、それ以前の歌詞と数字上の連続性があるので、歌詞の流れとして小さな子供たちにも意味を理解しやすい内容と言えるだろう。

ただこの場合、メロンパンはもう一つも残っていないのに、「ふんわり まるくて おいしそう」という見た目の表現が歌詞に残ってしまう。このため、この部分の歌詞を歌わずにハミングなどで間を持たせる替え歌もあるようだ。

「売り切れです！」で終わっても良い

5番の歌詞を歌い終わったら、６番の歌詞をいっさい歌わずに、「売り切れです！」で歌をシンプルに締めくくる歌い方をネットで見かけた。

保育園など時間が限られている場面では、こうしたシンプルな終わり方の方が、すぐに次の曲や遊びに移ることができるので良いかもしれない。

原曲では売り切れを表現しない

『5つのメロンパン』の原曲『Five Currant Buns（ファイブ・カラント・バンズ）』では、売り切れを表現する6番の歌詞が存在しない。

メロンパンが売り切れたことには一切触れず、5番の歌詞を歌い終わったら、余韻もなくそのまま歌が終了してしまう。

これだと子供と遊ぶ歌としてはちょっとあっさりしすぎているので、遊び歌としては「売り切れです！」のような、分かりやすい締めの要素が少しでもあった方がいいだろう。

関連ページ

Five Currant Buns ファイブ・カラント・バンズ

『5つのメロンパン』原曲のイギリスのナーサリーライム（子供向けの歌）

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遊びに出かけた5匹のアヒルが、1匹ずつ迷子になって･･･

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