ジャックと豆の木 巨人の歌
フィー・ファイ・フォー・ファン

隠れたジャックを探しまわる巨人が歌う呪文ソング

『フィー・ファイ・フォー・ファン(ファム) Fee Fi Fo Fum』は、ディズニーアニメ「ミッキーのジャックと豆の木」において、隠れたジャックを食らおうと巨人がにおいを嗅いで部屋中を探すシーンで巨人が口ずさむ言葉(鼻歌)。

ミッキーの ジャックと豆の木 ディズニー

ディズニー版に限らず、原作のイギリス童話「Jack and the Beanstalk」でもこのセリフは使われており、その原型はシェイクスピア「リア王 King Lear」の中にもみられる古いライムだ。

Fie, foh, and fum,
I smell the blood of a British man.

シェイクスピア「リア王 King Lear」より

シェイクスピア以前の他の文学作品にも登場するフレーズだが、そのルーツや起源・意味等について明らかにはなっていないようだ。

スコットランドの作家Charles Mackay(1814-1889)によれば、スコットランドやアイルランドに伝わるゲール語がルーツであり、「Fe」は「食べ物」、「Fi」は「食べることができる」、「Fo」は「十分な」、「Fum」は「空腹」と解釈できるという。非常に興味深い研究だ。

【YouTube】ディズニーアニメ「ミッキーのジャックと豆の木」より

フリー・フライ・フローとの関係は?

アメリカのボーイスカウトやガールスカウトでよく歌われるキャンプソング・レクリエーションソングに『フリー・フライ・フロー Flee, Fly, Flo』という伝承曲がある

発音的に「ジャックと豆の木」の「フィー・ファイ・フォー Fee Fi Fo」とよく似ているが、両者の間に何らかのつながりがあるのだろうか?

『フリー・フライ・フロー Flee, Fly, Flo』は曲全体の歌詞が意味不明なナンセンス・ソングで、「Flee, Fly, Flo」の歌詞は冒頭に登場する。

曲全体の内容的に「ジャックと豆の木」との関連性はまったく見られないが、発音的に最初が「F エフ」で始まり、同じ音で終わる(韻を踏んでいる)ことを考えれば、「フィー・ファイ・フォー Fee Fi Fo」のパロディ(オマージュ)として作詞された可能性は低くなさそうだ。

ちなみに同曲は、日本ではお笑いコンビ「ハリセンボン」の近藤春菜がテレビ番組でネタとして広めた『ビスタ』として知られている。

また、同曲はアメリカ国内を中心に数多くのカバー盤がリリースされており、YouTube動画でもいくつか有名なカバーを視聴することができる。

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