ウェーバー 歌劇『魔弾の射手』より序曲

日本では賛美歌や明治唱歌のメロディとなったドイツ・オペラ

『魔弾の射手』(まだんのしゃしゅ)序曲は、ウェーバー作曲による同名のオペラで流れる楽曲。1821年初演。

日本では、明治唱歌『秋の夜半(よわ)』や、賛美歌『主よみてもて』のメロディとして用いられている。

この序曲と第3幕の『狩人の合唱』は特に有名で、クラシックコンサートなどで独立して演奏される機会がある。

「魔弾(まだん)」とは、「魔法の弾丸(銃弾)」または物語の内容的に「悪魔の銃弾」を意味する。英語ならマジック・バレット(magic bullet)。

ドイツの伝説では、7発中6発は射手の狙った場所に必ず命中するが、残りの1発は悪魔の望む箇所へ命中するとされる。

【YouTube】ウェーバー 歌劇『魔弾の射手』より 序曲

オペラ『魔弾の射手』あらすじ

舞台は1650年頃のボヘミア(神聖ローマ帝国による支配下)。主人公マックスは若い猟師。射撃の名手だが深刻なスランプ中。

マックスは射撃大会に出場する際、失敗したら結婚を認めないぞと彼女の父親から精神的に重圧をかけられた。

これを見た友人の手引きで、悪魔の力を借りて「魔法の弾丸(銃弾)」を手に入れてしまったマックス。

魔法の弾丸(魔弾)の力で射撃大会は素晴らしい成績を上げていたが、最後の一発が彼女の頭に向かって発射されてしまう。

森の隠者から貰った白いバラの花冠がお守りとなり、彼女に向かった弾丸はそれていった。だが、それた魔弾が友人に命中し、友人は死んでしまった。

すべてを打ち明けたマックスは、激怒した領主から追放されそうになるが、そこに森の隠者が登場し、マックスの過ちを許すよう領主を諭した。

マックスは1年の執行猶予の後、彼女との結婚を許された。

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