雷神トール 北欧神話最強の軍神

クリスマスやサンタクロースとの関連も?

北欧神話における最強の軍神としてゲルマン人に信仰された雷神トール。北欧神話の主神オーディンの息子と位置づけられることもあるが、かつてはオーディンと同格以上の地位があったようだ。ギリシア神話のゼウスやローマ神話のユーピテルとも同一視されたという。

挿絵は、稲妻を象徴するウォーハンマー「ミョルニル」を振り上げる雷神トール(出典:wikipedia)。フルングニル、スリュム、ゲイルロズといった霜の巨人たちを打ち倒し、神々と人間を巨人から守る要となった(進撃の巨人との関係は後述)。

雷神トールは世界の文化に大きな影響を与えている。その主なものについて簡単に解説してみたい。

木曜日の語源は雷神トール

木曜日は英語で「Thursday サーズディ」。雷神トールは英語で「Thor ソー」と読むが、木曜日は「Thor's day ソーの日」が語源となっている。

ちなみに、水曜日を表す英語「Wednesday」は、北欧神話の主神オーディンの名前に由来している。詳細はこちら「オーディン 北欧神話の主神」を適宜参照されたい。

クリスマスツリーと「トールのオーク」

クリスマスツリーにはモミの木が使われるが、その由来・ルーツの一つとして「トールのオーク」という伝説がヨーロッパではよく知られている。

北欧神話を信仰していたゲルマン文化圏では、神聖な大木「トールのオーク」が祭られていた。どのようにしてオーク(樫の木)からモミの木へ移行していったのか?詳細については「トールのオーク(ドナーのオーク)」を適宜参照されたい。

サンタクロースのトナカイ「ドンナー」

トナカイ達の名前の意味と由来は?」のページでも解説しているとおり、サンタクロースと共に行動する8頭のトナカイ達の中に「ドンダー(ドナー)」という名前のトナカイがいる。

ドンダー(Donder)はドイツ語で雷を意味するが、これは雷神トールと関係があるようだ。ちなみに雷神トールの古いドイツ語名は「ドンナー donar」。

進撃の巨人と北欧神話

北欧神話における終末の日ラグナロクでの戦いでは、霧の巨人たちが神の王国へ攻め込み、神々と最終決戦を繰り広げる。

筆者は読んだことがないのだが、人気漫画「進撃の巨人」はこの北欧神話の巨人と何か関係があるのだろうか?ふと興味が沸きネットで調べてみると、それらしき考察がいくつか見つかった。

ネタバレ(および外れ)の可能性が高いのであえて引用は割愛するが、「進撃の巨人」を読んでいる方は、北欧神話的な視点でストーリーを見返してみると、面白い発見に出会えるかもしれない。

アメコミの主人公マイティ・ソー

マーベル・コミックのアメコミに「マイティ・ソー The Mighty Thor」と呼ばれるスーパーヒーローのキャラクターが登場する。2011年には映画化された。

これはその名の通り、北欧神話の雷神トールに由来するヒーローであり、キャラクター設定も北欧神話の登場人物や世界観が色濃く反映されている。。

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