遠い日の歌 歌詞と解説 合唱曲

合唱曲/パッヘルベル『カノン』合唱カバー

「人はただ風の中を 迷いながら歩き続ける」が歌い出しの『遠い日の歌』は、教育芸術社に専属する作曲家・橋本祥路(はしもと しょうじ/1948-)による1982年発表の合唱曲(作詞:岩沢千早)。

17世紀ドイツの作曲家パッヘルベルの名曲『カノン(3つのヴァイオリンと通奏低音のためのカノンとジーグ)』をカバーした合唱曲で、「ルルル・・・」「ランララ…」などとシンプルなスキャットが楽曲の大半を占める大胆な構成が特徴。

パッヘルベル『カノン』のメロディ進行は「カノン進行」と呼ばれるが、橋本祥路が作曲した他の合唱曲『夢の世界を』でも、サビのメロディに「カノン進行」が取り入れられている。

『遠い日の歌』の歌詞の大半を占めるスキャット部分は、シンプルなだけに丁寧に仕上げソプラノとアルトで美しいハーモニーを奏でることは、頭で分かっていてもなかなか難しそうだ。

丁寧なブレス・息継ぎ、メリハリのあるクレッシェンド・デクレッシェンド、音が走りすぎないようにリズムを保ちながら、クリアで十分な声量を出力していく。練習による習熟の度合いがはっきりと歌に表れてしまうことだろう。

なお、『遠い日の歌』の楽譜については、男声・女声のパートや比率や一部の歌詞が異なる2種類の楽譜が主に流通しており、それぞれ教育芸術社、音楽之友社から楽譜が出版されている。同声三部合唱や混声四部合唱にアレンジされた楽譜も存在するようだ。

【YouTube】遠い日の歌

歌詞

人はただ 風の中を
迷いながら 歩き続ける
その胸に はるか空で
呼びかける 遠い日の歌

人はただ 風の中を
祈りながら 歩き続ける
その道で いつの日にか
めぐり合う 遠い日の歌

人は今 風の中で
燃える思い 抱きしめている
その胸に 満ちあふれて
ときめかす 遠い日の歌

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