いとまきのうた(糸巻きの歌)
デンマーク、アメリカ、フランス、世界で歌われる糸まきの歌
「いーとーまきまき いーとーまきまき ひいてひいてトントントン」が歌い出しの童謡『いとまきのうた』(糸巻きの歌)は、デンマーク民謡『靴屋のポルカ(踊り)』を原曲とする子供向けの遊び歌。
幼稚園や小学校では、同じメロディで異なる歌詞の童謡『雪のこぼうず』も広くしられている。
日本のみならず、アメリカやフランスでも『いとまきのうた』と同様の遊び歌が存在し、歌詞の内容の関連性から、おそらくアメリカ版が日本へ輸入された可能性が高いと思われる。
ちなみに『いとまきのうた』は、全労済の「こくみん共済」「マイカー共済」テレビCMソングとしても定着している(替え歌)。
【YouTube】いとまきのうた
日本語の歌詞について
『いとまきのうた』作詞者は、児童文学・絵本作家の香山 美子(こうやま よしこ/1928-)。歌詞は4番まで作詞されているが、原曲との関連性があるのは1番の冒頭部分のみで、あとは香山氏による完全な創作となっている。
いとまきまき いとまきまき
ひいてひいて トントントン
いとまきまき いとまきまき
ひいてひいて トントントン
できた できた
こびとさんの おくつ
きれいに てをあらって
きれいに てをふいて
きれいな パンツはいて
きれいな ぼうしかぶって
こびとさんのおうちに いきましょう<『いとまきのうた』一番の歌詞より>
香山氏は、既存のわらべうたや古い日本の民謡に、あとからオリジナルの歌詞を追加する形で作詞した楽曲がいつくか見られ、この『いとまきのうた』についても、「いとまきまき ひいてひいてトントントン」の部分は、彼女以外の作詞(既存の歌)である可能性がありそうだが、真相は不明だ。
海外で広まっている『いとまきのうた』のメロディとは?
『いとまきのうた』と同じメロディで歌われる海外の民謡・童謡としては、上述のデンマーク民謡『靴屋のポルカ(踊り)』のほか、英語版『ワインド・ザ・ボビン・アップ Wind the Bobbin Up』もよく知られている。
また、北欧を中心としたヨーロッパでは、フォークダンスの曲として『シューメーカーダンス Shoemaker Dance』が広まっている。
各曲の詳細についてはそれぞれのページに譲るとして、ここではフランス語版『いとまきのうた』をご紹介しておきたい。
フランス語版 『Enroulez le Fil』
フランス語版『いとまきのうた』である『Enroulez le Fil』の歌詞はとてもシンプルというか、日本語版の冒頭にあたるパートだけ歌われるバージョンが一般的なようだ。英語版のように続きもあるようなので、調べてみると面白いかもしれない。
Enroulez le fil, déroulez le fil
Et tire et tire, et tape, tape, tape.
糸を巻いて 巻き戻して
ひいて ひいて パンパンパン
【YouTube】Enrouler le fil
関連ページ
- 靴屋のポルカ(踊り) デンマーク民謡
- 『いとまきのうた』の源流とされるデンマーク民謡
- シューメーカーダンス Shoemaker Dance
- 『いとまきのうた』と同じメロディのフォークダンス曲
- ワインド・ザ・ボビン・アップ Wind the Bobbin Up
- 英語版『いとまきのうた』
- 雪のこぼうず 日本の童謡
- 雪のこぼうず 屋根に落ちた つるりとすべって 風に乗って消えた