四季の歌(春を愛する人は 心清き人)歌詞と解説

すみれの花のような 僕の友だち

「春を愛する人は 心清き人」が歌いだしの『四季の歌』は、荒木とよひさが1963年頃に作曲した日本の歌謡曲。

『時の流れに身をまかせ』や『心の瞳』など、後に作詞家として活躍する荒木とよひさの作詞デビュー曲であり、作曲まで行った楽曲でもある。

【YouTube】四季の歌

歌詞

春を愛する人は 心清き人
すみれの花のような 僕の友だち

夏を愛する人は 心強き人
岩をくだく波のような 僕の父親

秋を愛する人は 心深き人
愛を語るハイネのような 僕の恋人

冬を愛する人は 心広き人
根雪をとかす大地のような 僕の母親

入院中に作曲し看護師にプレゼント

荒木氏は大学時代、入院中の時間を使って『四季の歌』の作詞・作曲を行い、入院中に世話になった看護師に楽曲をプレゼントしたという。

『四季の歌』は病院内で評判となり、看護師たちが地域ボランティアのイベント等で歌ったことで各地へ広まっていった。

当時は作曲者名は伏せられていたようだが、1972年にレコード化された際、作曲者名として「荒木とよひさ」の名が表示された。その後も続々とカバー盤がリリースされ、特に芹洋子によるカバーが人気となった

1981年には、日中文化交流音楽大使を務める芹洋子が北京公演で『四季の歌』を歌ったことで、中国でも同曲が中国語で歌われている。

ハイネの詩とドイツ歌曲

『四季の歌』3番の歌詞では、「愛を語るハイネのような ぼくの恋人」のように、19世紀ドイツの詩人ハインリヒ・ハイネ(Christian Johann Heinrich Heine/1797-1856)の名前が登場する。

ハイネの詩には多くのクラシック音楽作曲者が曲をつけており、日本ではジルヒャー『ローレライ』メンデルスゾーン『歌の翼に』が特に有名。

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