鐘の鳴る丘(とんがり帽子)
鐘がなります キンコンカン♪「君の名は」菊田・古関コンビの名作
「緑の丘の 赤い屋根」が歌い出しの『鐘の鳴る丘(とんがり帽子)』は、昭和20年代に放送されたNHKラジオドラマ主題歌・テーマ曲。「鐘がなります キンコンカン♪」のフレーズで有名。
作曲は、2020年のNHK朝ドラマ(連続テレビ小説)「エール」で主人公のモデルとされた作曲家の古関 裕而(こせき ゆうじ/1909-1989)。
岩手県奥州市江刺区「明治記念館」(旧岩谷堂町役場/出典:奥州FAN)
正式なタイトルは『とんがり帽子』。作詞は、ドラマ「鐘の鳴る丘」の作者でもある劇作家・脚本家の菊田一夫。
菊田・古関コンビは「鐘の鳴る丘」の後も、「君の名は」シリーズでさらに名声を獲得していった。
【YouTube】とんがり帽子 放送劇「鐘の鳴る丘」主題歌
ドラマの舞台は終戦直後の信州
ドラマ「鐘の鳴る丘」の舞台は、戦災孤児たちが街にあふれていた終戦直後の日本。信州の山里に建てられた施設で共同生活を送る孤児たちの明るく前向きな姿を描く。戦後復興の苦しい時代、多くの人々の共感を呼んだ同作は大ヒットを記録した。
曲名の『とんがり帽子』については、ドラマの舞台とされた施設が、とがった屋根に鐘のなる時計台を供えているという設定から来ている。歌詞の中にも「とんがり帽子の時計台」として言及されている。
とんがり帽子の時計台 モデルは?
この「とんがり帽子の時計台」については、岩手県奥州市江刺区の「明治記念館」(旧岩谷堂町役場)がモデルとされている。
「鐘の鳴る丘」の作者・作詞者の菊田一夫は、戦時中、この岩谷堂町役場へ家族と疎開しており、当時の体験からドラマの着想を得たという。
旧岩谷堂町役場は明治初期に病院として建てられた歴史ある建造物で、鐘を備えた塔屋を供えていた。現在は岩手県の有形文化財となっており、朝と夕方に「鐘の鳴る丘」主題歌『とんがり帽子』のメロディが流されている。
関連音楽ページ
- 古関裕而 こせきゆうじ 有名な歌・楽曲
- 2020年のNHK朝ドラマ(連続テレビ小説)「エール」主人公のモデルとして注目を集める作曲家:古関裕而(こせきゆうじ)の有名な歌・楽曲まとめ。
- ラジオ番組 主題歌・テーマ曲・BGM
- 人気のラジオ番組で流れたテーマ曲・BGMに関する音楽情報まとめ
- ヤギのうた
- 『やぎさんゆうびん』、『鐘の鳴る丘(とんがり帽子)』、『ピクニック』など、ヤギに関する日本の民謡・童謡・世界の歌まとめ。
- 戦後の歌謡曲・童謡 昭和20年代の有名な歌
- 戦後の復興を歌声で支えた昭和20年代のヒット曲まとめ