アイアイ 童謡
本当は怖い?マダカスカルに住むしっぽの長いお猿さん
「アイアイ アイアイ おさるさんだよ」が歌い出しの『アイアイ』は、作詞:相田裕美、作曲:宇野誠一郎による日本の童謡。1962年発表。
動物のアイアイは、マダガスカルに住む体重3kg前後の小さな夜行性の生物。歌詞でも、「みなみのしまの」「しっぽのながい」「おめめのまるい」などと特徴が簡単に説明されている。
陽気なメロディとあいまって、アイアイは可愛いお猿さんなのかと想像してしまいがちだが、実際のアイアイは結構怖い。その写真がこれだ(出典:Wikipedia)。
アイアイの写真を見てみると、確かに「おめめのまるい」「しっぽのながい」おサルさんのような小動物であることが分かるが、目がギョロっとしていて、指が長くて鉤爪なのがちょっと怖い印象だ。
アイアイは夜行性なので、写真を撮ろうとすると背景が夜で暗くて、被写体のアイアイだけがライトアップされて不気味に浮かび上がってしまうのも、怖いと感じられる一つの大きな要因だろう。
マダガスカルでは、アイアイは縁起の悪いもの、悪魔の使いなどと悪いイメージを持たれているという。栽培中の果物を食べつくしてしまうという害獣でもあるようだ。
【YouTube】アイアイ 田中星児
長いシッポ
シッポの長さは下の写真のような感じ。アイアイの体長は40㎝前後だが、長いシッポはそれと同じかそれ以上の長さになることがあるようだ。
写真:アイアイの長いシッポ(出典:Wikipedia)
カオナシに似てる?
アイアイの体毛は黒く、夜行性で夜に行動する際の保護色になっている。体毛は黒いが、目の周りだけが化粧をしたように白くなっているのが面白い、
スタジオジブリの映画「千と千尋の神隠し」では、このアイアイの目元によく似た顔のキャラクター「カオナシ」が登場する。
下の写真はカオナシの醤油さし(カワイイのでオススメ)。
写真:千と千尋の神隠し カオナシしょうゆ差し
体毛の黒いアイアイと、体全体が黒いカオナシと、全体の見た目も雰囲気が少し似ているのが面白い。
なお、ジブリのキャラクターで言えば、「もののけ姫」のサンの化粧にも少し似ているかも。
名前の意味・語源・由来
ちなみに、アイアイという名前の由来・語源・意味については諸説ある。
一説には、18世紀末に探検隊が捕まえた実物を見た現地人が「アイアイ!」という驚きの声を上げ、それを探検隊が現地での名称と勘違いして命名されたという。
他の説では、マダガスカルで原住民がこの小動物の名前を聞かれた際に、現地語で「知らない」を意味する「heh heh」と答えたところ、この現地語の「知らない」の発音をそのまま動物の名前と誤解してしまったとも説明される。
作曲者について
童謡『アイアイ』の作曲者である宇野 誠一郎(うの・せいいちろう/1927-)は、アニメ「一休さん」主題歌、『ムーミンのテーマ』、人形劇「ひょっこりひょうたん島」主題歌の作曲者としても有名。
関連ページ
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