白いライラックがまた咲いたら

白いリラの咲く頃』『すみれの花咲く頃』の原曲

『白いライラックがまた咲いたら』(Wenn der weiße Flieder wieder blüht)は、ドイツで1928年に上演された大衆演芸(レビュー)の劇中歌。『白いニワトコがまた咲く頃』などの表記も見られる。

同曲はヨーロッパ中に大流行し、フランスではシャンソン『白いリラの咲く頃』(Quand refleuriront les lilas blanc)としてカバーされた。

さらに『白いリラの咲く頃』は、宝塚歌劇団の演出家によって日本に持ち込まれた。その際、歌詞の「リラ(ライラック)」を日本人になじみの深い「すみれ」に置き換えられた。

【YouTube】Wenn der weiße Flieder wieder blüht

ニワトコ? ライラック?

『白いライラックがまた咲いたら』のドイツ語原曲名にある「Flieder」は、北ドイツではニワトコ属の花の俗称でもあることから、同曲名の邦題は『白いニワトコがまた咲く頃』のように、ライラックではなくニワトコが用いられることが多いようだ。

なお、フランスのシャンソン『白いリラの咲く頃』のリラ(lilas)はライラックを意味している。

ライラック(リラ)はどんな花?

ライラック(Lilac)は、モクセイ科ハシドイ属の落葉樹。フランス語ではリラ(Lilas)と呼ばれる。色は白や紫などで、香りがよく香水の原料にもなる。

日本では春にライラックの花が咲く。ライラックは札幌市の木として公認されており、札幌では毎年5月に「さっぽろライラックまつり」が開催される。

上写真は、札幌市白石区の川下公園(かわしもこうえん)にある「ライラックの森」。世界中から集められた200種1,700本を超えるライラックが植樹されており、札幌観光名所の一つとなっている。

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白いリラの咲く頃
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『白いライラックがまた咲いたら』をルーツとする宝塚歌劇団の代表曲
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