パン屋さんと金魚 フランス民謡?

パン屋のおやじ 金魚が好きだ 大きなかめに 泳がせていた

『パン屋さんと金魚』は、ボーイスカウトやカブスカウトなどで歌われるレクリエーションソング・キャンプソング。『パン屋と金魚』、『パン屋のおやじ』などとも題される。

原曲は何らかのフランス民謡・童謡のようで、訳詞者として野上彰の名前が挙げられている。

歌詞は「パン屋のおやじ 金魚が好きだ」の歌いだしから始まるが、歌の焦点は「金魚」であり、飼い主が「パン屋のおやじ」であるという設定はまったく生かされていない。

【YouTube】 パン屋のおやじ(江東YMCAリーダーOBOG)

歌詞(訳詞:野上彰)

1.
パン屋のおやじ トラララ
金魚が好きだ トラララ
大きなかめに トラララ
泳がせていた トララララララ

2.
金魚は一つ トラララ
王子さまより トラララ
ごちそうづくめ トラララ
たいした身分 トララララララ

3.
あいさつじょうず トラララ
ポチャリとはねて トラララ
ごきげんいかが トラララ
ごきげんいかが トララララララ

4.
金魚が死んだ トラララ
ある朝早く トラララ
お墓をたてた トラララ
小川のそばに トララララララ

5.
大臣もきて トラララ
金魚のために トラララ
演説をした トラララ
お墓の前で トララララララ

6.
金魚はやがて トラララ
天国にゆき トラララ
しっぽのはえた トラララ
天使になった トララララララ

なぜパン屋のおやじ?

歌詞を見てみると、冒頭で登場した「パン屋のおやじ」はその後まったく登場しない。

しかも、ただのおやじではなく「パン屋」のおやじであるという設定が、その後の歌詞の内容にまったく影響していない。そもそも「おやじ」自体もストーリー進行とは無関係だ。

「パン屋」と曲名にまで入っているのに、歌詞の内容にはまったく活かされていないこの状況は非常に不可解だ。

世界の民謡・童謡において、こういった不可解な事が起きる場合、歌詞を日本語へ翻訳した訳詞者が何らかの追加・修正を行っている場合がよくあるのだが、この『パン屋さんと金魚』ではどうだろうか?

この点を確かめるべく、『パン屋さんと金魚』の原曲とされるフランス民謡・童謡を簡単に探してみたが、それらしき曲は見当たらなかった。

はたして、『パン屋さんと金魚』の原曲では、金魚を飼っていたのはどんな職業のどんな人物なのか?分かり次第、このページで解説していきたい。

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