秋によせて ラウル・ディ・ブラシオ

クラシック音楽やイージーリスニングを思わせる流麗なメロディ

『秋によせて(Otoñal)』は、アルゼンチンのピアニスト・作曲家ラウル・ディ・ブラシオ(Raúl Di Blasio/1949-)が1991年に発表した楽曲。アルバム「Barroco」に収録された。

ラフマニノフ『ピアノ協奏曲第2番』第1楽章を思わせる重苦しい冒頭から、1970年代のフランス系イージーリスニングや映画音楽のインストゥルメンタルのような流麗で哀愁漂うメロディが続く。

ショパンサン=サーンスなどのエッセンスも感じられるなど、様々な音楽要素が取り入れられたこの楽曲は、ラテン音楽からクラシック音楽、ロック、ポップスまで幅広く経験を積んだブラシオならではのボーダーレスな作品と言えるだろう。

ジャケット写真:ブラシオのアルバム「Barroco」

日本では、フィギュアスケート男子シングルの羽生 結弦(はにゅう ゆづる)選手が2018年から2年連続でショートプログラムに使用した曲として有名。

ちなみに、原曲名の「Otoñal(オトニャル)」は、スペイン語で秋を意味する「otoño(オトーニョ)」の形容詞系。ついでに、スペイン語で春は「primavera(プリマベーラ)」、夏は「verano(ベラーノ)、冬は「invierno(インビエルノ)」。

【YouTube】Raul Di Blasio - Otoñal

フィギュアスケートで使われた曲

ブラシオ『秋によせて(Otoñal)』は、羽生結弦選手以外にも、様々なフィギュアスケート選手が使用した楽曲として知られている。

有名な使用例としては、アメリカの男子シングルでジョニー・ウィアーが2004年から全米選手権で三連覇を果たした際に、二連覇以降のフリースケーティングにおける楽曲として用いたのが最も印象的だったと思われる。

女子シングルでは、ロシアのマリア・ブッテルスカヤが1999年の世界フィギュアスケート選手権で優勝した際に使用している。

日本では、村主 章枝(すぐり ふみえ)選手が2008-2009シーズンにおけるフリースケーティングのプログラムで使用したほか、武田 奈也(たけだ なな)選手が2005-2006及び2007-2008の2シーズンで同曲を採用している。

収録アルバム

ジャケット写真:フィギュアスケート・ミュージック 2018-2019。『秋によせて(Otoñal)』は、『秋を感じて』の邦題で1曲目に収録されている。

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